
毎号購読することで、特定のテーマを深めていくパートワーク(分冊百科)。このたびアシェット・コレクションズ・ジャパンから、アウトドアマガジン『ENJOY!OUTDOOR(エンジョイ!アウトドア)』が刊行された。
今回のシリーズも「毎号少しずつステップアップします」「コレクションができます」というスタイルで、全100号(隔週発売)の予定だ。「アウトドアのテクニックを楽しくマスターするツール付き体験コース」だそう。
思わず「ホントかよ~!」と口をついてしまうが、どんな内容なのだろうか?
・キャンプを学ぶ?
私見ながら「キャンプほど教科書だとか通信講座だとか教材だとかが馴染まないジャンルはないのでは!?」と思う。ボーイスカウトや林間学校はあるが、「習うより慣れろ」の世界だったり、使うツールにも一家言ある人が多いだろう。
個人的には、一部アウトドア界に ほんのり漂う「知識や経験のあるほうが偉い」「ギアがステータス」「便利&時短アイテムを小馬鹿にする」といった空気が微妙~に苦手だ。各地に出没するという「教え魔」もしかり。
あまつさえ、アウトドア誌などで活動家が武勇伝を語り、「自分の時代はこうだった」「最近の人は冒険をしない」などと評しているのを見ると、拒絶反応が起きてしまう。
そんな人々からは距離をおいて楽しめばいいだけなのだが、いざキャンプに行くと「それは間違っている!」と誰かに指摘されやしないかと、ビクビクしている自分もいる。
ともかく、ベテランキャンパーから見ると「マガジンでキャンプを学ぶ」なんて、一笑に付すコンセプトじゃなかろうか?
・『ENJOY!OUTDOOR(エンジョイ!アウトドア)』
マガジンに話を戻そう。創刊号は特別価格 499円。最初はお試し価格でワンコインになっており、以降は通常価格(第2号のみ特別価格1199円、第3号以降は1999円)に移行するのも、類似シリーズと同様。
そして、毎号違った付録がついてくる。創刊号はウッドストーブ、第2号はメスティン、第3号はフォールディングナイフ、第4号はアルコールストーブ、といった具合だ。
どれも1999円の範囲内でついてくるものなので、小型のソロ用アイテムといっていいだろう。
パーツを集めて完成させるといった形式ではないため、欲しい号だけ購入することも可能。ただし、こういったパートワークでは、購読者が固定される中盤以降になると予約販売になることも多いので推移を注視する必要がある。
今回の付録であるウッドストーブは、カードのように分解できるウッドストーブ本体と火口用麻紐、専用ケースのセットだ。
四方のスリットをかみ合わせると……
手のひらサイズの焚き火台になる。重さはわずか150g。にもかかわらず調理ができるくらいの火力になるらしい。
筆者はキャンプに興味はあるが、薪や炭は市販のものを購入するし、便利な着火剤を使うしで、自然木を拾う焚き火はしたことがない。麻紐も「火のつきがよくなるんだろう」という程度のことしかわからないのだが……。
ちょっと本誌を見てみたら、ふんだんに使われた写真&イラストと丁寧な解説で、かなりわかりやすい。「これくらい知ってるでしょ」という省略がなく、付録の使い方もすべてのステップを図解。
たとえば麻紐は、ナイフを軽くあてて紐のほうを引っ張ることでフワフワの繊維を作るのだそう。へ〜!
ヘアアレンジで逆毛を立てるのと似ている。第3号の付録のフォールディングナイフが使えそう。
マガジンはすべてのページをバラバラに分解することが可能。パンチ穴があいていて、専用バインダーに保管できる定番スタイル。
テーマは「火を焚く」「食べる」「住む」「遊ぶ」の4つに分かれており、さらに「ベーシック」「アドバンス」「マスター」にレベル分けされている。
たとえば「火を焚く」なら、火の付け方から始まり、ワセリンコットンを作ったりファイヤースターターを使ったりとレベルアップし、最終的にはブッシュクラフト(森など現地にあるものを活用して行う野営)に挑戦するらしい。
同じく「食べる」はアウトドア料理のレシピについて、「住む」はテントやタープについて、という具合だ。創刊号だけでも結構な情報量で、「100号もネタ続く?」と心配になってしまう。
しかも写真やイラストが多くて簡単そうに見えるから、「やってみよう」と思わせる。これ全部マスターしたら、たぶんどこの山でも生きていけるようになるな。
なお、定期購読特典として専用バッグのプレゼントがあるぞ。付録がぴったり収まるようにデザインされている。
・続く第2号は……
第2号は6月1日発売。付録はメスティンで、基本の料理術が解説される予定。
「形にこだわらず自由に楽しめばいい」とも言うが、一歩間違えば火災や事故や怪我にもつながるアウトドアレジャー。よくニュースになる火の不始末のほか、刃物の扱い、野生動物との遭遇など普段の生活では体験しないような危険もある。正しい知識は必ず武器になる。
まったくの初心者の目線から見ると、創刊号にもかかわらず本誌はかなり参考になった。「なぜそうなのか」という理屈も説明してあるから体系的に学べる。基礎から学ぶ教材としては「あり」の「あり」だ。
なんにしても創刊号はワンコインだから、どんな内容か一読してみるのがオススメ。もし自分の技量と比較して、参考になる部分がありそうなら「買い」だ!
参考リンク:アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.
冨樫さや















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