最近では男性誌からペット情報誌まで、ペーパーアイテムではない分厚い付録がついて、雑誌がパンパンに膨らんでいることも珍しくなくなった。

しかし「付録は付録だよな」という粗悪品に出会うことがあるのも また事実。100円ショップやECモールでいくらでも安価な電化製品や布小物が手に入る昨今、付録で独自性を出すのは難しい時代といってもいい。

そんな中、小学館「DIME」最新号のLEDランタンは個人的に大・大・大ヒットである!


・DIME12月号(税込1060円)

店頭では付録バンドでしばられ、原形を留めないほど膨らんでいた「DIME12月号」。


注目の付録「4WAYポータブルランタン」はダンボールのボックスに入っている。


デザインは迷彩柄。この点だけ筆者は「インテリアに馴染むシンプルカラーにして欲しかったなぁ」と思ったが、アウトドアレジャーをイメージしているのだろう。DIMEマークが入っているのはお馴染みだ。

単三電池3本を使用。電池カバーはぴったりハマる。IPX3相当の防水仕様だというので、多少の雨なら耐えられる。

そして電源ボタンを押すと、先端の80ルーメンの3灯ライトが点灯。手持ちの懐中電灯として使える。


1度消灯し、改めて電源ボタンを押すと230ルーメンの高輝度ライトが点灯。こちらは直視できないほどまぶしい! 目がつぶれるっ!!

ちょうど固定電話の受話器や、大きめのリモコンくらいのサイズ。しっかりと手に馴染む握りやすいグリップで文句なし。

ここからが感動! まずはハンガーのような折りたたみフックがついていて、壁などにかけられる。フックの径は小さめで、また耐久性という面では、あまり大きな力をかけない方がよさそうではあるが、通常の使用なら問題ないだろう。

クローゼットなどにかければ、即席の照明のできあがりだ。


このフック、スマホリングのごとく本体を支えるのにも使えるため、作業中のテーブルを水平方向に照らすこともできる。1台で何役にも使えて、考えられているなぁ!

そして背面のマグネット! 冷蔵庫や工具箱、玄関ドアなどの金属部分に貼りつけておけるのだ。

停電時などに備えて、サッと取れるところに設置しておけばいいと思う。これは便利!


使用例ではリュックサックにつけての夜間登山や、野外調理、テント泊などが挙げられていた。筆者はぜひとも車中泊で使いたい。落ちないようしっかり固定するならカラビナがいいだろうが、その辺に一瞬だけかけておきたいなら、むしろフックが気軽である。

蛇足のようになってしまったが、誌面では「行列店に学ぶヒットの方程式」と題してコロナ禍での勝者の秘密を分析するほか、「iPhone 13 & iOS 15 完全攻略!」特集も。

個人的には最近FIREに興味津々なので「FIREで幸せを手に入れる方法」コーナーが気になった。登場人物はみな5000万円以上の資産を形成しており、筆者にはまっっったく縁のない話だったが。


・付録の真骨頂

LEDライトや防災ラジオのような、1台に複数の機能をもたせたアイテムに顕著だが、「もうちょっと軽かったら」「このパーツが上下逆だったら」「もっと安定して自立してくれたら」などと一長一短があり、なかなか満足のいく品に巡り会えない。筆者も安さにつられて買ったものの、使っていないアイテムがかなりある。

今回の「4WAYポータブルランタン」は、目立った欠点がない上に、背面マグネットなどのちょっとした工夫がうれしく、「かゆいところに手が届く」逸品である。もし企画段階でアイディアが出されて、それを実現しようと試行錯誤された結果ならば付録の真骨頂だ。

高価なプロ仕様のギアが便利なのは当たり前としても、読者の「あったらいいな」を手頃な価格で叶える、そんな付録が理想!

筆者は今日から使う。なんならもう1冊買いたいくらいだ。あとは「なるべく長持ちして欲しいな」と思っている。


参考リンク:@DIME
執筆:冨樫さや
Photo:PR TIMES、RocketNews24.