先日、スーパーの冷凍食品コーナーを物色していたら「赤飯」が目に入った。そういえばそうだ、今は受験シーズン真っ只中。もし志望校に合格したならば「今夜は赤飯でも炊くか」という時期でもある。

売れ行きはどんなものだろうなぁと思ったと同時に、どうしても気になることが1つ。ズバリ、冷凍食品の赤飯の味はどうかである。

・冷食の赤飯

というのも、最近の冷食は美味しくなっていると聞くけど、ぶっちゃけ赤飯はそれほどいいものではなさそうな気がするのだ。ほら、赤飯ってふっくらしているのが売りだったりするし。

今回食べてみたのはテーブルマークの赤飯で、値段は税抜298円(スーパー価格)。302gでお茶碗1膳分が2食入っている。ごま塩(2袋)付き、そして赤飯は国産もち米100%と大納言小豆を使用しているとのことだが……

炒飯や麺類ならまだしも、やはりカチコチに凍った赤飯からは美味しそうなイメージがあまり湧かない。しかも、内袋のままレンジでチンするだけで完成するとのことだから “炊く” に比べると味落ちは避けられなさそうだ。


・いざ実食

どうせそこまでウマくないっしょ。値段も値段だし、そこそこっしょ。ていうか、これでめちゃウマだったら、もう自分で赤飯を作る必要なんてなくなるっしょ。

そんな感じでナメたまま赤飯を実食した。レンジに入れて2分ほどで完成と、特別なことは何もせずに出来上がり。それは見た目にも表れていて……

至って普通な味なんだろうなと思うしかないビジュアルだ。しかしながら、一口食べてみると考えがガラリと変わったから驚いた。待て待て、コレは……!!

めちゃくちゃウマいじゃないか。モチッとした赤飯といい、小豆の美味しさといい、それに加えて少ししょっぱめのごま塩がアクセントとしてイイ働きをしている。そこらへんの赤飯と比べても決して劣らないと言える。

もはやお店で買ってきたと言われても気づかないレベルだから、2個なんて即ペロリ。これは誰が食べても美味しいと思えるクオリティーなのではないだろうか。とりあえず味付けの薄い実家の赤飯より確実にウマい。いや〜お見事!

・ウマい秘訣

それにしても、なぜ想像の10倍ウマかったのか。一体どうやってここまでの味を作れたのだろうと気になって調べていたら、商品袋の下部にさりげなくこう書いてあった。


「時間をかけてじっくりともち米を浸漬して二度蒸し製法。これにより、一粒一粒がふっくら。小豆に関しては浸漬せずに水から茹でたものを調味液に一晩漬け込んで味付けをした」


どうやら冷凍する前に手間暇かけて作っているらしい。とにかく、自分で作る手間を考えたらレンチン一発でこのウマさが出来上がるのはかなり優秀だ。

これからの時代は「今夜は赤飯でも炊くか」ではなく「今夜は赤飯をチンするか」になるかも……っていうか、知らなかっただけですでになっていたのかもしれない。

参考リンク:テーブルマーク「和のごはん ふっくら赤飯」
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.