数あるギャル・ブランド福袋の中でも毎年、圧倒的に高い攻撃力を誇ることで知られるのが『SLY(スライ)』。私はSLYの福袋に挑戦し始めて3年目になるが、未だ日常生活で活用できるレベルには到達していないのが現状だ。

念のためお断りしておくと、普段のSLYは “日常生活で使えないような服” を販売しているわけではない。それがなぜか年末になると、突如『とんでもない服の詰め合わせ』を販売し始めるワケで……それは「売れ残り」などといった言葉で片付けられるものではないのであって……

ともかく私は毎年、どうかSLYが「そろそろ普通の福袋を売ろう」などという変な気を起こさないでほしい、と切に願っているのである。今年のSLYは一体どんな狂気を見せてくれるのだろう? ありがた〜い気持ちで開封させていただきま〜す!

・税込1万1000円

クリスマスイブに届いたSLYの福袋。価格は1万1000円(税込)だ。

一昨年は蛍光グリーン。昨年はパープル。そして今年はヒョウ柄と、いかにもギャル服っぽいデザインのバッグがイカス。

開封すると……ゴクリ。今年もゴチャッとしておいでで。

中身は以下の9アイテム、定価合計は7万3645円である。


・クリーム色のジャケット(1万7589円)
・パープルのコート(1万4289円)
・ブラックの半袖シャツ(9900円)
・カラシ色のハイネック(8800円)
・うぐいす色のTシャツ(5489円)
・オレンジのTシャツ(4389円)
・ブラックの長袖ワンピ(5500円)
・カーキ色のスカート(8789円)
・ヒョウ柄の細い布切れ(3289円)


※カッコ内はタグに記された定価(税込)


・確認してみよう

それでは順を追って商品を確認していくこととする。まず最も高価なジャケットは……


そこはかとなく漂うバブル臭!!!!


……とはいえ、最近のトレンドは『平成・昭和レトロ』だと伝え聞く。コレはコレで、ある意味最先端を行っている可能性もあるな。

続いてはシルエットがダサいトレンチコート。今の時期には寒すぎるが、うまくすれば春に活躍するかもしれない。

トップスゾーンに突入。黒の半袖シャツはよく見ると……

レザー風素材! 暑いのか寒いのかハッキリしてほしい。

続くカラシ色のハイネックもまさかのレザー風素材…………先を急ごう。

「戦慄のイカ娘」といった雰囲気の不思議なTシャツは、ヒモを体に巻きつけるものと推測される。

この変哲もないオレンジTシャツが4389円もするってマジ?

購買意欲が湧きづらいシルエットをした長袖ワンピースは、ほっとくとサイドがグイグイ上がってきちゃう仕様。

今回唯一のボトムスはカーキ色の膝丈スカート。一瞬「使いやすそう」と錯覚するのだが、よく見るとコレ……

スケスケのスケ太郎である!

スケ太郎をどう使うかは後で考えるとして、最後はペラッとしたヒョウ柄の布切れ。ネクタイには短すぎるので、おそらく首や頭に巻くなどして使用するものと思われる。

以上9点。着こなし方法が全く見えてこないが…………やるしかねぇ!


・精一杯がんばった結果

せっかくジャケットとコートがあるので、これらをメインに2通りのコーディネートにチャレンジしてみたい。またボトムスも2つしかないため、おのずと方向性は絞られてくるだろう。

まず今の季節に合いそうなカラシ色のハイネック。レザー風素材の割に着心地は悪くない。ここにカーキ色のスケ太郎を合わせると……


こう!


残念ながらスカート単品では事務所内も歩けない仕上がりになってしまったため、ユニクロのレギンスを重ね履きしたことをご容赦いただけると幸いだ。ややゴチャゴチャした印象を与えるものの……まぁ、新宿駅南口にこういう人いるよね? コートの内側がカワイイ!


そして2つ目はもはや消去法。ブラックのワンピにクリーム色のジャケット、そしてヒョウ柄の布切れを合わせたら……こうなった!



80年代より来たりし者!!!!!


肩のパットでクールにキメて……☆ 日本がバブル景気に沸いた頃、六本木の外れあたりをウロウロしていたであろう女子がここに爆誕してしまった。なお当社の規定により、膝より下をお見せできないことを残念に思う。

2022年も期待通りにやっちゃってくれちゃったSLY福袋。来年は一体どんなコンセプトでもって、我々から語彙を奪い去っていくつもりなのだろう…………待ちきれやしない!

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.