本日2021年12月24日、『劇場版 呪術廻戦 0』がついに公開された。本作は「週刊少年ジャンプ」で連載中の漫画『呪術廻戦』の前日譚『呪術廻戦0 東京都立呪術高等専門学校』を原作とした劇場版アニメだ。

原作ファンである私(あひるねこ)は当然初日に映画館に行ってきたぞ。場所は呪いの坩堝(るつぼ)、東京 新宿。思う存分 呪い合ってきたため、さっそくその感想をお伝えしたい!

・ネタバレなし

本稿には映画のネタバレはないため、未見の人も安心してご覧いただきたいが、『呪術廻戦』及び『呪術廻戦0』のストーリーは把握しているという前提で書いているため、その点はどうかご留意願いたい。それでは本編の話に入っていこう。

私が映画を見てまず感じたのは、『呪術廻戦0』をとにかく忠実に再現しようという制作側の強い意志である。独自の要素を入れてみようとか、ここは少し改変した方が面白いとか、そういったエゴを完全に封印することで、作品とファンに尽くした映画ではないか。

・戦闘シーンが最強

そういう意味では映画というより、テレビアニメの延長に近いのかもしれないが、さすがメガコンテンツだけあって背景美術も戦闘作画もスゲェのなんのって。特にアクションシーンの凄まじさ&カッコよさは筆舌に尽くしがたいものがあった。

例えば主人公の乙骨(おっこつ)と真希が小学校に行く序盤のシーン。真希は一振りで呪いを祓(はら)って乙骨を驚かせるが、実は原作でこのシーンはたった1コマしか描かれていない。それが映画では、「これ何見て描いたん?」ってくらいマキシマムに進化しているのだ。

『呪術廻戦』のアニメにおいて、戦闘アクションは作品の肝と言っていいほど重要な要素。逆にそこがショボいと、すべてが台無しになってしまう可能性もあるが……どうか安心してほしい。

この点に関しては、作中に登場する全キャラクターがキャリアハイ級のエグイ活躍を存分に見せてくれるぞ! 期待しすぎてまったく問題ナシだ。

特にクライマックスの “百鬼夜行”、そして乙骨 vs 夏油(げとう)戦は、原作の流れをそのままに異常な筋肉増強を繰り返した結果、最終的に巨大な東堂が爆誕してしまったかのような(?)、ちょっと笑っちゃうくらいスゴイ仕上がりになっている。

先ほど「原作をとにかく忠実に再現」と書いたが、それに加えてファンが見たいであろう新規シーンを絶妙に差し込んでくるのが何ともニクい。その頂点と呼べるのが、これは予告編にも映っているので書いてしまうと、五条悟とミゲルのバトルである。

・荒ぶる先生

原作ではかなり省略されている両者の戦いだが、もちろん映画ではガッツリ描かれているぞ。ブチギレ乙骨 feat.里香ちゃんも相当カッコよかったけど(拡声器で「死ね」のとこ最高)、個人的にもっともブチ上がったのがミゲルをしばき倒す五条先生であった。

詳しくは書けないので、参考までに該当シーンを音声でお届けしよう。


ズババババババババババババババババ! シュバババババババババババババ! ダンダンダンダンダンダンダンダンダン! ドガドガドガドガドガドガドガドガドガ! バキッ! バキッ!! ドッカーーーーーーーン!!!!!


_人人人人人_
> ピュン <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^ ̄


ズガーーーン! ビシ! バシ!! ビシ! バシ!! ビシバシビシバシ! ズガガガガガガガガガガガガガ!!!

そいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそいそい!

いやむしろミゲルがすげェェェェェェエエエエ!!!!


──以上である。ふざけているように見えるかもしれないが、大体こんな感じだ。本当に合っているかどうかは、ぜひ劇場にてご確認いただきたい。

・見てよかった

『劇場版 呪術廻戦 0』は原作をどこまでも忠実に、どこまでも完璧に再現し、そしてある部分では超えてしまった作品と言えるのかもしれない。個人的にはクライマックスに突入するラスト30分だけで、チケット代1900円の価値があったように思う。

平日の午前中であるにもかかわらず、映画館は見たことないくらい大勢の人で埋め尽くされていた。さすがに『鬼滅の刃』とまではいかないだろうが、相当なヒット作になることはまず間違いないだろう。果たしてどれだけ刀に呪いをこめられるか、今後の動向に注目したい。

参考リンク:劇場版 呪術廻戦 0
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.