紙飛行機を買った。もちろんただの紙飛行機ではない、Peachのパイロットが考案した本気の紙飛行機だ。なんでも航空力学に基づいたオリジナルの折り方が特徴とのこと。きっと素人が折り紙で作った紙飛行機とは比べ物ならないほどよく飛ぶのだろう。

というわけで今回は、Peachのパイロットが考えた紙飛行機を作る……前に、私も折り紙で紙飛行機を作ってみる。んで、どっちがよく飛ぶのか検証したい。奥深き紙飛行機の世界をとくと堪能いただこう。それではさっそく作っていくぞ! 

・紙飛行機づくり

さあ、ピーチ紙飛行機を見る前に、ダイソーで見つけた「シワになりにくく、しっかり折れる」と書いてある厚口の『金色・銀色おりがみ』で紙飛行機を作成するぞ。いわゆる “定番の折り方” しか知らないが、定番こそ王道のはず……昭和スタイルでピーチに挑む!


完成したのは2機の紙飛行機。大きい翼が特徴の「銀色号」と、コンコルドのようなシュッとした見た目が特徴の「金色号」である。


おそらく安定飛行をするのは銀色号、つまり「滞空時間」で勝負する機体だ。一方、金色号は超音速飛行で空を駆け抜けることを想定している。こっちは一気に「飛距離」を稼ぎたい。震えて待ってろよピーチ。


・HAPPY ORIGAMI

それではいよいよ、ピーチ紙飛行機の出番だ。商品名は『HAPPY ORIGAMI AIRPLANE Fly Peach』で価格は1100円。

実はめちゃめちゃ人気で、現在(2021年11月26日時点)品切れ中らしい。んで、どうやら「安定した長距離飛行」が特徴の紙飛行機が、すでに折られた状態で入っているという。開封すると……


なるほど、君が航空力学に基づき考案された紙飛行機か。ピーチの飛行機と滑走路をモチーフにしたデザインはなかなか可愛いけど……ちょっと重たいような。そんなんで本当に空を飛べるのかね。クックック。


ちなみに「翼の調整方法」や「飛ばし方のコツ」「Fly Peachの折り方」が書いてある説明書も同封されていた。3つの飛行機を同じ飛ばし方で競わせたい。おそらく滞空時間と飛距離が長ければ長い方が「優秀」だと言えるだろう。


・飛ばしてみた

決戦の舞台は、近所の公園だ。もったいぶらずに飛ばしていくぞ。まずは安定飛行で滞空時間を稼ぎたい「銀色号」の登場。ちなみに世界記録は「29.2秒」らしい。おし……


行けぇぇぇぇえええええ!

ヒュルヒュル……スタッ。


滞空時間約1秒、飛距離約2.5メートル……おいマジかよ銀色号。クソッ、まったく風をとらえることができなかった。


いやむしろ、ほぼ無風状態なので「金色号」の方が有利かもしれない。任せたぞ金色号。てことで……


行けぇぇぇぇえええええ!

ヒュルヒュル……スタッ。


お前ら何なんだよ。滞空時間約1秒、飛距離約2.5メートル……全然飛ばねえじゃねえか。立派なのは色だけか。


・ピーチ紙飛行機の実力

ただやはり、無風の中でのフライトは紙飛行機にとってかなり厳しい……気がする。2機とも投げた瞬間に落下してしまったのは、私の「折り方」「投げ方」以上に環境に問題があるような。ともかく、次はピーチの出番だ。果たして……


行けぇぇぇぇえええええ!


ヒュイーッ……スタッ。


滞空時間約3秒、飛距離約10メートル……飛んだ。金号銀号は「落ちた」だったが、ピーチ号はちゃんと「飛んだ」。最も可能性のある飛び方だった。


投げ方を工夫したらもっと飛びそうな気がする。さすがパイロットが考えた紙飛行機、わずかな風をしっかりとらえて飛行していた。やはり素人の紙飛行機では勝てなかったか。


その後も、説明書通りに翼を調整したらもっと大空高く飛んだ。上手に飛ばせたらかなり気持ちいい。子供の頃を思い出すな〜。

コロナ禍で飛行機に乗る機会が減っている方のために、紙飛行機を飛ばしてワクワクする気持ちになってほしい……そんな気持ちで誕生したピーチの紙飛行機。ひさしぶりに遊んだらけっこう楽しかった。ありがとうピーチ。

よし、折り方をマスターしてもっと長時間飛ばしたくなったぞ。興味を持った方は、まず「滞空時間5秒」を目指して飛ばしてみてほしい。


参考リンク:ピーチ「紙飛行機」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.