大阪名物といえば、串カツは確実にトップ10に入るだろう。串カツと串揚げの違いはなにか、カツとは肉じゃないのか、など北日本育ちの筆者にはわからないことだらけなのだが、なんでも気軽なビュッフェレストランがあるというじゃないか! 「串家物語」である。

いまでこそ全国展開しているが、グループ創業者は大阪市天神橋生まれ、1号店は大阪市北区だというし、栃木県より北には出店していない。筆者も行ったことがない。

串揚げの食べ放題ってちょっと想像がつかないのだが、客はどこまで自分で調理するのか? 冷凍食品のように「あとは揚げるだけ」の串が並んでいるのか???


・初めての「串家物語」

というわけで、初めての「串家物語」である!!

入店するなり、荷物をシートの下に入れるよう勧められた。筆者はひとりだったので、向かいの席などスペースはいくらでもあるのに……と思ったら、空気中の油や臭気がつかないようにか! なるほど、考えられている。

各テーブルにはフライヤー。すでに油が注がれている。テーブル面よりも低い位置に掘られているから、高温の油とはいえ圧迫感がない。油はね防止のフタも備えられていた。

そしてお客さんは、ビュッフェコーナーから串をとってくるわけだ。パン粉までついた冷凍食品ではなく、ちゃんとそれぞれの素材を串に刺したものだった。

それを「ねり粉」につけて……


さらに「パン粉」につけて……


フライヤーに投入する、と。ふむふむ。


うわぁぁぁぁぁ、これは……楽しいっ!


揚げ時間の目安が書かれているから、時間がきたら出来上がりだ。なるほど、なるほど。


ソースの種類も多い! 定番の甘口・辛口ソースのほか、ポン酢や梅ソース、大根おろし、ハバネロ、シンプルに塩もあり!

できたー!! 揚げすぎたうえに、なんだか衣のつきかたが不細工なのは、初心者ゆえ大目に見ていただきたい。もっと薄くすべきだった。


熱々のベーコン串、いただきます!


周囲のテーブルを見て真似した。この筒は食べた後の「串入れ」だ。


こんにゃくの串揚げって初めて食べた! あっさりして美味しい!!


野菜もジャガイモやレンコン、オクラ、ヤングコーンと、迷ってしまうくらい いろいろある。(商品が一部変更になる場合がございます、とのこと。以下同)

きのこ最高!


ジャガイモ最高!


ブロッコリー最高!


やはり肉や魚介はコストが影響してくるから、全体的に野菜が安定して美味しい印象。サクッと揚げた野菜が不味いわけないもの!

……と、ここまで食べるあいだ、「取り皿がないな」と思ってビュッフェコーナーの皿を使っていたのだが、どうにも油ぎれが悪い。もしかしてフライヤーのここの部分……


こうやって使うものだったー!! 周りのテーブルを見て気づいたよ。


いわゆる「変わりダネ」もたくさんあった。短く切ったチュロスや、パン、たこ焼き、チーズ、たい焼き…………たい焼き!?


これもパン粉をつけて揚げるのか? でもすでに皮というか、衣はあるわけだから、二重にならない?


えーい、ままよ! 聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥!!


店員さんに聞いてみた。これらは「そのまま揚げる」具だった。


熱々になった たこ焼き。たこの食感はほとんどないけれど、中から湯気がふわっと上がって美味しい!

そして たい焼きも、外はサクサク、中はもちもちでイケる!


あ、ということは、野菜類も素揚げでもいいってことか! 衣が重く感じてきたら切り替えればいい。これは無限に食べられるな!

串揚げでいっぱいになってしまって、ほとんど手を出せなかったが、サラダやデザートやお茶漬けもあった。串揚げといえばお茶漬けは定番です(公式サイト)────ってそうなの!?


・楽しかった

“お祭り” をコンセプトにしているという「串家物語」、エンタメ要素があって非常~に楽しかった。勝手な印象なのだが、職人の串揚げ店には厳しいローカルルールがありそうで、一見さんには少々ハードルが高いところがある。けれどファミリービュッフェレストランなら気軽に入店できる。

心残りは「お茶漬け」をやれなかったこと! 「串カツのお茶漬け」は、永谷園の「47都道府県レシピ」の大阪編でも紹介されていた。知らなかった……。次こそは忘れずに挑戦してみる!


参考リンク:串家物語株式会社フジオフードグループ本社永谷園
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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