世の中には「カッコいいのにモテない人」がいるように「美味しいのにそこまで売れないもの」がある……と思う。つい先日、私がコストコで発見した『冷凍小籠包』はまさにそんな印象だ。

味は良く、価格も決して高くないが、それでも個人的には『冷凍小籠包』が、コストコの大人気商品だとは思えないし、人にも強くオススメできない。ズバリ、その理由はというと……。

・冷凍食品も充実

大型会員制スーパー「コストコ」は、冷凍食品もかなり優秀だ。中でも「冷凍餃子」はかなりの定番商品で、私はコストコに出かけるたびにビビゴの「水餃子」を購入している。

その理由は大きく3つ「おいしいこと」「リーズナブルなこと」そして「調理が簡単なこと」だ。ビビゴの水餃子は熱湯に3分放り込んでおけばいいだけなので「もう1品欲しいな」なんてときにとても重宝している。

・味はかなりイイけれど

さて、コストコの『冷凍小籠包』は25個入り(750g)で998円。具材にはフカヒレまで入っている本格派の小籠包だ。先に言っておくと味もかなり良く、ちょっとした高級店でいただく小籠包とさほど変わりはない。


それでも──。


私の見る限り、コストコで『冷凍小籠包』をカートに入れている人はそう多くないし、少なくとも友人に「買った方がイイよ」とはオススメできない。理由はただ1つ……調理が結構面倒だから、である。

コストコの冷凍小籠包は「蒸し小籠包」か「焼き小籠包」としていただくことが可能で、「蒸し小籠包」の場合は蒸し器で、「焼き小籠包」の場合はフライパンでの調理が必要。残念ながら電子レンジには対応していない。

・調理が意外と面倒

ちなみに「それでも何とか電子レンジで……!」とチャレンジしてみたが、破裂して小籠包の命とも言うべきスープが飛び出してしまうなど、あえなく失敗。やはり「蒸し器」か「フライパン」で調理する必要がある。

ご家庭に蒸し器があれば調理に問題はないが、それでも小さな子供がいたりする場合は「やや面倒」というのが正直なところではないだろうか? ましてや蒸し器が無かったら「焼き小籠包一択」になってしまう。

焼き小籠包の調理は、焼き餃子などとほぼ同じ。そして味も非常に良いが「やや小籠包っぽさに欠ける感」は否めない。やはり小籠包の醍醐味は「ジュワっとあふれるスープ」であろう。焼きだとどうしても餃子っぽさが強い。

以上の事から、個人的にコストコの小籠包は「美味しいのにそこまで売れない商品」と考えている。レンチンでこのクオリティならレギュラー入り決定なのだが、どうにかなりませんでしょうか、メーカーさん。

というわけで、コストコの『冷凍小籠包』は、少なくとも蒸し器をお持ちの方だけにオススメしたい。味がかなりイイだけに、本当に「もったいないなぁ」と思う商品だ。


オススメ度(☆5中): ☆☆☆(蒸し器があれば!)
また買う度(☆5中): ☆☆☆(手軽さに欠けるのは痛い)
オススメシチュエーション: 蒸し器は必須。調理にきちんと時間をさける方にオススメ。


参考リンク:コストコ公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.