そのポスターには『海鮮ごろごろシーフードクリームキーマカレー』と書かれていた。価格は税込850円。見慣れないカレーだな……と思ったら、どうやら店舗限定らしい。ポスターの上の方をよく見ると、そう書いてある。
なるほど。どうやら、偶然にもレアなカレーを見つけたらしい。これは気になる──って気持ちのまま入店。注文してみたところ、結果的に「すごいの来たな」となったので報告したい。
まず私が言いたいのは、これはただのシーフードカレーではないということ。メニュー名の前の方に “海鮮” と “シーフード” とあるから自然とそっち系を連想しがちだが、後ろの方に “キーマ” もあるということを忘れてはならない。
つまるところ、このカレーは白いシーフードゾーンと……
茶色のキーマ(ひき肉)ゾーンが1皿になっている合盛り形式。
どこか お子様ランチ的というか、1人暮らしを始めたばかりの大学生的というか。「カレーにシーフードも肉もぜんぶ入れようぜ」というワンパク感が垣間見えるカレーである。
そしてなにより特筆すべきは、具の量だ。受け取った時点で見るからに多かったから、席に着いてからシーフードゾーンをざっと数えたところ……
エビが5尾にイカ4切れ。
そのほかアサリや貝柱がいくつも。
「普通じゃん」と思うかもしれないが、忘れてはいけない。これはカレーの半分だということを。いわば半面コートにもかかわらず、これだけの具材を詰め込んでいるのだから “ごろごろ” の名に恥じぬカレーと言っていいだろう。
なお、チェーン店が謳(うた)う “具がゴロゴロ” は「たかが知れている」となることが少なくないが、松屋だけは「あ、ガチなんっすね」となることが今まで何度かあった。『海鮮ごろごろシーフードクリームキーマカレー』もまたその1つと言えそうだ。
しかも、残りの半面コートはこれまた具のミンチ肉がデカい。なにより、カレー自体の味も美味い。辛すぎず甘すぎず、万人受けする味でありながら、奥深さまであるのはどういうことだろう。下手したら、カレーを専門とするチェーン店よりレベルが高いのではないか?
ちなみに、カレーっぽい味なのは茶色いキーマゾーンのみで、白いシーフードゾーンはホワイトソースのよう。カレーとして考えれば白ゾーンは物足りないが、白と茶を1つのスプーンに乗せて食べるとマリアージュが素晴らしかった。
・現在は都内の一部店舗のみ
このように、味・具の量ともに最高だったが、惜しむらくは冒頭で述べたように店舗限定だということ。実施店舗を松屋に聞いてみたところ、以下のみだから決して多くない。
【実施店舗】
茗荷谷店、落合店、板橋区役所前店、京王八王子店、椎名町店、下石神井店、仙川店、久米川店、亀戸店、神田西口店、南砂町店、お花茶屋店
しかもだ。2021年8年11日時点で「使用食材の店舗最終納品を終えており各店舗の在庫が無くなり次第、順次販売終了」らしい。早い話が、上の店舗でも終了しているかもしれないので、食べに行こうと思っている人は事前に店舗へ問い合わせた方がいいだろう。
また一方で、良い知らせもある。松屋によると「海鮮ごろごろ絶品クリームキーマカレーの全店販売は現在社内で検討中」のようで、販売するとなったらホームページ等で告知予定とのこと。
これは近いうちに全国展開来るか!? 対応店舗が近くにない人は、そのときを期待して待て! 『海鮮ごろごろシーフードクリームキーマカレー』のクオリティを考えれば、全国デビューは割と現実味がある……気がするぞ。
【追記】記事公開後、松屋が2021年8月24日10時より『海鮮ごろごろシーフードクリームキーマカレー』を発売すると発表した。問い合わせると、「一部店舗を除く全国の松屋・マイカリー食堂で販売予定」とのこと。全国デビュー来たーーーー\(^o^)/
参考リンク:松屋(公式トップ)
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼味噌汁もついて税込850円。
▼私が訪れた神田西店ではライス大盛り無料になっていた。また、テイクアウトにも対応しているようだ。
▼ほんのりとニンニクが効いているのもポイント。
▼念のために言っておくが、どの皿も具の数が一緒という保証はない。多少の差があったとしても、店にクレームを入れたりするのはナシでお願いしたい。