コスト対ウマさの比率が優秀だと思う。何の話かというと、日高屋で提供されている「和風つけ麺」だ。メニュー自体は前からあったらしいが、筆者は先日初めてこの存在を知った。お値段は税込み570円。
急に つけ麺な気分になり、よく行く人気の有名店まで繰り出そうかと考えていた筆者。ふと通りすがった日高屋に目を向けると、店外にポップが出ていて知ったのだ。
・期待はゼロ
ほう、日高屋につけ麺なんてあったんだなぁ。まあ、今日は別の店に行くけど……と一度は通り過ぎたのだが、なんとなく当初予定していた店まで行くのが面倒に感じられ、日高屋のつけ麺を食べてみるのも面白いだろうと。
ぶっちゃけ味についての当初の期待はゼロだ。急に湧いた「つけ麺が食いてぇ」という発作的欲求を満たせればそれでいいだろうという程度にしか考えていなかった。
そもそも、日高屋というのは味に関して特別期待して訪れる類の店ではないと筆者は思っている。可もなく不可もないクオリティのものを、リーズナブルに腹いっぱい食えるという、そういう場所ではないだろうか。日高屋の味について文句を述べるのは、いささか感覚がズレたムーヴだと思う。
そんな感じでヌルっと入店し「和風つけ麺」をチョイス。デフォルトで1.5玉とそれなりのボリューム。店員さんに聞くと、プラス80円で大盛り(2玉)にもできるという。それじゃあ、大盛りでお願いします!
・濃厚
そして出てきたのがこちら。麺はシンプルなツルツルしたタイプで、メンマが添えられており……
そしてスープ。もしかしたら店舗や作る人によって差があるのかもしれないが、この時出てきたものは、これでもかとかつお節やら煮干しやら由来と思われる粉末が浮きまくっている。そして、その見た目通りに濃厚な良い匂いがする。
スープの中には細切れになったチャーシュー的なものが少々。値段的にも具材はこんなものだろう。
・結構イイ感じ
いざ食べてみると、これが思いのほかヤルではないか! 粘度のあるスープは、その見た目と匂い通りに濃厚でウマい出汁がきいている。
ツルっとしたやや硬めでシンプルな麵も、ほどよくスープと絡む。具が少ない分、この麺の噛み応えは食感の分野でポジティブな効果を発揮していると思う。有名店の1000円ちょっとするようなものと比べれば確かに勝てはしないが、570円でこれは優秀じゃなかろうか。
冒頭で述べた、コスト対ウマさの比率が優秀というのはそういうことだ。値段差などを無視してモノ同士を比べれば、そりゃあ上には上がいくらでも出てくるだろう。
しかし、もしどうにかしてウマさを数値化し、それを570円で割った場合に産出される1円ごとのウマさみたいなものを比較し合えば、日高屋の「和風つけ麺」は中々に良い勝負をするに違いない。
実は高コスパなウマさに気づいてからというもの、短期間でもう4回は食べている筆者。それでもやはり考えは変わらないので、きっとわかってくれる人はいるだろう。日高屋の「和風つけ麺」は優秀だ。