天井まで届くキャットタワーよりも、人間の家具並み価格のふかふか猫ベッドよりも、梱包の箱を気に入る生き物……それが猫。ダンボール箱に入って満足げに見つめてくる猫のかたわら、汗をかきながら遊具を組み立てたことは1度や2度ではない。

とりわけAmazonの箱は適度な大きさで大人気である。これが家電の箱などになると大きすぎて秘密基地感もなく、どうも楽しくないらしい。

わかった。そんなに箱が好きなら、箱を買おうじゃないの。


・Petzone 爪とぎ Amazonボックス(税込1720円)

意味がわからないと思うが、その正体はAmazonのダンボール箱を使った爪とぎ。れっきとした「Amazon限定商品」だ。別売りのオプションで猫じゃらしを差し込めるぞ。

人気商品のようで、納品が遅れに遅れ、商品到着までおよそ2カ月。待っているあいだも長らく在庫切れ表示で、いつのまにやら入手困難品となっていた。

待ちに待った商品がようやく到着したので、うちの隊員1号、隊員2号に検品してもらおう。ダンボール箱 × 爪とぎ × 新品だなんて大好物のコンボでしょ。

開封の儀。興味津々に見つめてくる。果たして気に入ってくれるだろうか?


こちらがその商品。

なんのことはない、爪とぎ4個がジャストサイズで収まるダンボール箱、というだけなのだけれど、考えたなぁ。ちゃんとAmazonのロゴも入っている。

爪とぎは両面使えるダンボール製で、厚さ約3cm。なかなか長持ちしそうだ。


さっそく活発で好奇心旺盛な隊員2号がやってきた! 待ってましたといわんばかりに底面で爪をとぎはじめ……

と思いきや


え、そっち!?


必死の形相で外枠のダンボール箱にかじりつく。


キバで大穴があいた。


おもむろに、くるりと180度向きを変え


反対側にもかじりつき


よだれをつけて、小穴をあけた。


そうですか……爪とぎはいりませんでしたか。箱がバラバラに分解されるのは時間の問題だな。なお、梱包の(本物の)ダンボール箱の方は大きすぎたようで、今回は人気がなかった。

それからおよそ20分後……。

臆病でおっとりタイプの隊員1号が商品に近づいてきた。興味はありつつも、遠慮や警戒心で遠巻きに見ていたのだ。猫は個体によって行動パターンがまったく違う。

おや、隊員1号は爪をといでいる!


隊員2号が破壊した跡を尻目に、一心不乱に爪をといでいる。それ、それだよ! それが正しい使い方だ!!

筆者は大きな過ちに気づいた。これまで筆者は、なにか猫がいたずらをしたときには確実に共犯関係にあると思っていた。違ったのだ。

壁紙をはいだのも、ロールスクリーンの紐をかみ切ったのも、おそらく単独犯だったのだ……! 隊員1号、今まですまなかった……。完全に誤解していた。


・猫によって違うと思う

このアイディアグッズ、しばらく品切れ中だったが入荷予定もある模様。Amazon商品ページをこまめにチェックして欲しい。

なお、猫は個体によって気質・性格の違いが大きいため、うちの隊員のように破壊行為ばかりしているとは限らない。正しく活用できるケースもたくさんあるはずだ。世の猫たちの名誉のために一応お断りしておく。


参考リンク:Amazon(商品ページ)
Report:冨樫さや
Photo:RocketNews24.