私(耕平)は昨年の12月に20年以上吸い続けたタバコをあっさり止めることに成功した。詳しくは過去記事「20年以上吸い続けたタバコをピタッと止められた秘訣を話そう」をご覧いただきたい。
さて。その後8カ月間、全くタバコを吸いたいと思ったことはなかったが、急に「今、タバコを吸ったら、身体はどういう反応をするんだろう?」との考えが頭をよぎった。
禁煙成功ネタは、ネットでも雑誌でもよく見かけるが、「禁煙成功からの喫煙者に逆戻りパターンネタ」は、あまり個人的に見たことがなかったので、沸々と興味が湧いていた。
というわけで、今回は自分のカラダを実験台にして検証してみたので、その結果をレポートしていきたいと思う。
・久々にタバコを購入
さっそくコンビニに向かい、久しぶりに当時吸っていた加熱式タバコ「glo(グロー)」のフレーバーを購入。
すぐさま家に帰り、およそ8カ月ぶりのタバコをカードリッジに挿入し、スイッチオン! そして一服……。
うん、久しぶりだが何も違和感は感じられない。そして昔懐かしい「久しぶりの喉にガツン感!」。特に体が受け付けないということもなく、そのまま難なく1本吸い終わった。
その後は、だいたい1時間ごとに1本ずつ吸い、半日経ったころ、気がついたら、すでに箱の中のタバコが半分消えていた。これは喫煙者だったときのペースと全く一緒だ。
ただ、しばらく経つと頭がボーッとしてきて、ちょっとした倦怠感が出てきた。おそらくニコチン特有の症状であろう。去年まではこれが普通だったが、今は気持ちいい感覚ではないので、「俺、何でこんなもの吸ってんだろう?」と思わず自問自答してしまったほどだ。
ただ、あの頃のなんとも落ち着く至福の時間にカラダが順応しつつ数時間が経過して、気がついたら1日も経たないうちに残りわずかとなってしまった。
まぁ、あくまで実験だし、早く吸い終わって検証結果を発信しようと思い、全くペースを落とさず、そのまま1箱あっという間に吸い終わってしまった。
このとき、以前みたいに「あっ、タバコ切れたから買いに行かなきゃ!」という感情は一切なく、そのまま1日を終えて就寝した。
・もう1箱吸って検証するか……
翌朝、起きてから特にタバコに意識は無く、何事も無かったかのように過ごしていたが、昨日買い物をしたコンビニに入り、レジで会計をしていると、あのタバコが目に入ってきた。
その瞬間、自分でも信じられない意表を突いた一言が口から出てしまったのだ!
「あっ……あと、タバコ423番」
正直、買うつもりは全く無かったが、目に入った瞬間に思わず口から出てしまい、再び購入。
「まぁ、もう1箱くらい吸って検証するのも悪くないな……」と自分の中で言い聞かせていたが、この時すでに『喫煙者リターン』の世界に片足がどっぷり浸かっていた。
その後、また1日かけて1箱を吸い終えて、検証結果を執筆しようとしていたら、自然にカラダが何かを欲していた。……そう、ニコチンだ。
「2箱って中途半端だし、3箱吸って検証しよう」と、またまた自分に都合の良い言い訳をして、コンビニでタバコを購入。
……2箱。
前述の都合の良い言い訳をも凌駕する行動。もう完全にニコチンに依存するカラダになったと言っても過言ではないだろう。
その後、検証開始から2週間、毎日1箱吸い続けることとなり、見事に喫煙者に逆戻りした。
・でも止めた。
そんなわけで、完全に喫煙者に逆戻りした私(耕平)の検証結果は以下のとおりだ。
試しに1箱吸ってみた
↓
翌日、もう1箱購入した
↓
2箱吸い終わったあと、検証結果を3箱にすると決める
↓
と、言いつつ2箱購入
↓
こうなると、もう止まらない
↓
結果、バリバリの喫煙者に逆戻りした
もともと禁煙したきっかけも、特にタバコを止めるつもりもなく、なんとなく電子タバコに移行したことで自然に吸わなくなっていたというだけだったので、特に喫煙者に戻ることに罪悪感はなかった。
もちろん嫌煙家でも無く、喫煙者に対してもルールを守っている限り、目の前で吸われても全く気にならないスタイルで生活してきた。
そんな感情もあり、匂いのしない加熱式タバコで、なおかつ家の中でしか吸わないので、副流煙で他人に迷惑をかけるわけでもないし、別にいいじゃん! っていう気持ちだ。
「そう、べ、べつに……いいじゃん……」
何だろう、この気持ちは……。結局、全部が言い訳に思えてきた。
禁煙期間は8カ月だったが、明らかに喫煙していた時に比べたら体調は良いし、1日1箱吸っていたので、もちろん金銭面でも10万円以上の出費が抑えられている。
ということで、どう考えてもコスパが悪いと考え、やっぱりまた禁煙することにした。方法は簡単。一度サクッと禁煙に成功した電子タバコに戻すことだ。
成功体験があるので、「あんなに簡単に止められたんだし、今回も楽勝っしょ!」と軽く考えていたものの、現実は前回のようには、そう簡単にいかなかった。
電子タバコにはニコチンが含まれていないので、酒で言うところのノンアルコール飲料みたいなものだ。酔えるのがアルコールの醍醐味なのに、味だけでその気分に到達するのは至難の技だ。
とはいえ、前回の成功体験で得たものがある。それは……
「1日だけ我慢する」
そう、禁煙は1日目が最も辛く、高いハードルとなるからだ。
結果、1日目は案の定、禁断症状との闘いだったが、なんとか電子タバコで代用することで乗り越え、2日目からは不思議とまた吸いたい気持ちは無くなった。
その結果、1週間経った今ではタバコを購入することもなく、2回目の禁煙に成功することができた!
そんなわけで、検証結果は前述の通りだが、最後に「再び禁煙に成功した」とだけ、付け加えておく。
Report:耕平
Photo:RocketNews24.
▼禁煙者でも1箱吸えば、完全に喫煙者に逆戻りする確率は高い。
▼個人的には止める手段としては、電子タバコの代用が1番オススメだ。
▼また0からの禁煙生活が始まる。