2014年の購入以来、当サイトのマスコットカーとして何度も記事に登場しているミニカちゃん。980円で買ったとは思えないほどの活躍ぶりを見せてくれていることは読者の皆さんも知るところだろう。しかし……そのミニカちゃんに今、最大の危機が訪れている。

先日オイル漏れの修理をしてもらったところ、ついに「そろそろ廃車にした方がいいかも」という事実上の余命宣告を食らってしまったのだ。そ、そんな……。我らがミニカに残された時間は短いということか。そこで、これまでの苦労をねぎらう意味も込め、車体をプロにコーティング加工してもらうことに。よみがえれ、ミニカ……!

・歴史あり

思えばこれまで様々な無理難題を押し付けられてきたミニカちゃん。ある時はキモイおっさんの痛車にされ、ある時は油性マジックで全塗装され、果てはボンネットの上でもんじゃ焼きを作られたりと、その体の張り方はさながら自動車界の出川哲朗である。

・ミニカのために

今回は溜まりに溜まった疲れを取り除くため、洗車・コーティングの専門店「KeePer LABO (キーパーラボ)」に協力を要請。ミニカちゃんのボディをプロの手によってコーティング加工してもらうことになった。

「クリスタルキーパー」という1年耐久する施行プランがもっともコスパが良いそうだ。約2時間の作業で費用は車種によるが、ミニカの場合は税込1万6600円とのこと(洗車料金込み)。さてさて、パッと見ではけっこうキレイなミニカちゃんですが……

近くで見ると普通に汚ねぇ。特にボンネットあたりは廃車寸前の中古車のオーラがぷんぷん漂っている。長年に渡る激闘を物語るかのようだが、さすがにこれはもうダメかも分からんね。


残酷な現実を突きつけられたところで、いざ施行スタート。まずは最初に手洗いで洗車していくそうだ。しかし次の瞬間……


ミ、ミニカァァァァァアアアアア!!

・怒涛の施工

信じられないくらい泡だらけになるミニカ。そのままボディはもちろん、ホイールも丁寧に洗ってもらう。案外気持ち良そうである。

洗車が終わったら、お次はコーティング前の下地処理作業。その際に使うのが専用の水垢落とし剤『爆ツヤ』だ。何ちゅう名前だよ。


なんでも30秒経つと汚れが浮いてくるらしく……


あっという間にツヤンツヤンに!


これもう、ほぼ新車じゃん!!


やったーーーーーーー!!!!


– 完 –


……思わず終わりかけたが、むしろここからが本番である。前処理が済んだ後は「ダイヤケミカル作業」という工程に移っていくぞ。コーティング加工とは塗装の上から膜を張るようなもの。専用のボディガラスコーティング剤を使うことで、被膜を形成・定着させていくのだ。


専用クロスでコーティング剤を拭き取ったら……


これもう、ほぼ新車じゃん!


やったーーーーーーー!!!!


– 完 –


……と思ったら、まだあるらしい。まだあんのかよ! もう十分新車だろ!! 今度は先ほどコーティング剤によって出来たガラス被膜上からさらに重ね塗りすることで、撥水性(はっすいせい)の強いレジン膜を形成する「レジン2」をコーティングするとのこと。うむ、よく分からんがよろしく頼む!

・明確な差

でもこの作業、やるとやらないではボディの仕上がりがまるで違うのだ。試しにボンネットの右半分だけをコーティングしてもらったところ、明らかに左半分よりもツヤが深いのである。なんというかこう、新車感が増すな。


最後に拭き残しがないかチェックしたら……


今度こそホントのホントに完成だ!


………………。



ほぼ新車やないか!!!!

・劇的ビフォーアフター

そう、廃車寸前と言われていたミニカちゃんが、圧倒的な新車オーラをまとって大復活を果たしたのである。まるでガラスのような透明感だ。購入当時と同様か、それ以上の輝きではないか。新入生みたいにピッカピカだぜ!


水をかけても……


はじきにはじく!



はじきに……



はじくッ!!!


どんな水滴だろうが寄せ付けないバリアの如き防御力。これにより雨が降っても汚れにくくなるどころか、逆に洗車代わりになるというのだから驚きだ。もちろんそのまま洗車機に突っ込んでも大丈夫だそうだぞ。やったねミニカちゃん! くっ……か、感動だ!!


思えばキミとはいろんなことがあったね──。


キモイおっさんの痛車になったり……


その後、なぜか車検に落ちたり……


油性マジックで全塗装されたと思ったら……


そのまま洗車機にブチ込まれたり……


ボンネットの上でもんじゃ焼きを作ったこともあった。


初めて座席を掃除したら、地獄絵図になったよね。

・ミニカがいた

そんなキミが、まるで新車みたいな姿に生まれ変わってくれたこと。すごく嬉しく思う。まあ廃車寸前ってのは中身の話であって、ボディがキレイになろうがまったく関係ないんだけど、僕ら編集部からの感謝の気持ちだと思ってどうか受け取って欲しい。


でも個人的には、キミにはまだまだ頑張ってもらいたいと思ってるんだ。例えばだけど、大仁田厚に扮した編集長・GO仁田厚との異種間電流爆破マッチなんてどうかな? 負けたら即廃車的なさ。GO仁田の廃車ってのがどういう状態なのかは分からないけど、けっこう面白いと思わない?


だからミニカ、もう少しだけ頑張ってくれないか。


俺たちと一緒に、もっともっと駆け抜けようぜ!


(きっと)つづく──


取材協力:キーパーラボ
Report:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼ビフォー。

▼アフター。