2020年7月6日、日清が「じゃぱん ぬーどるずトリオ」の発売を開始した。「じゃぱん ぬーどるずトリオ」とは和の世界観を表現した「カップヌードル」「U.F.O」「どん兵衛」の3ブランドのことで、今回は3年ぶり2度目、2017年以来の販売となる。

前回に引き続き「日清焼そばU.F.O. 梅こぶ茶」と「どん兵衛 すき焼き」はそのまま発売される中、1つだけリニューアルしたのが『カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯』だ。抹茶と鶏白湯とは、合うような合わないような……。ドキドキしながら食べてみたところ、意外な結末が待っていた。

・3年ぶりに復活

なぜ今このタイミングで「じゃぱん ぬーどるずトリオ」が帰ってきたのか? 毎年恒例にならなかったことを考えると、おそらく大ヒットはしなかったのだろう。また邪推に過ぎないが “オリンピック狙い” であったことも想像に難くない。3年ぶりに帰ってきてコレとは……「じゃぱん ぬーどるずトリオ」から暗黒臭がするのは気のせいだろうか?

それはどうでもいいとして、日清によると『カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯(税抜184円)』は「コシとつるみのある麺と、上品な抹茶の風味を加えたクリーミーで濃厚な鶏白湯スープ」が味わえるカップヌードルだという。

「茶そば」や「茶塩」など抹茶を使用した料理は少なくないため、今さら抹茶だけでそこまで驚きはないが、問題は「どれだけ抹茶抹茶しているか?」であろう。美味しいと感じる範囲内で最大限の抹茶感を『カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯』は体現できているのだろうか?

・スープは完全なる抹茶グリーン

さて、近所のコンビニで『カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯』を購入し、お湯を注いで待つこと3分。フタを開けると輝かしくもやや毒々しい “抹茶グリーン” のスープが目に飛び込んできた。スープの色だけ見る限り、この時点で抹茶度は100%である。

さらに言えば、香りも抹茶の存在が感じられた。あらかじめ「抹茶」だと知っていたためだと思われるが、食べる前の「見た目」と「香り」についてはかなり高い抹茶度だと言っていいだろう。

・食べてみたら…

さあ来い、抹茶仕立ての鶏白湯。お前の抹茶力(まっちゃぢから)を見せてみろ。抹茶の力、JAPANの力を世界に見せつけてやるんだ──。ドキドキしながら一口食べてみると……!


あれ……抹茶どこ行った?


そうなのだ。完成形はこれだけ抹茶抹茶しているにもかかわらず、食べてみると抹茶感はほぼない。舌に全神経を集中させれば後味にごくごくほんのりと抹茶の風味を感じる程度で、目隠しをして食べたら抹茶だと多くの人は気付かないハズ。それくらい味としての抹茶は存在感が薄い。

・王道の鶏白湯ヌードルだった

ただし、カップヌードルとしては普通に美味しく、完成度の高い「鶏白湯ヌードル」である。まろやかなスープとつるっと麺のコンビネーションは、苦手な人がいなそうな万人向けの味わいだ。正直、抹茶はほぼ気にならないから、家にストックしておくのもありだろう。

というわけで、日清『カップヌードル 抹茶仕立ての鶏白湯』は「ほのかに抹茶が香る普通に美味しい鶏白湯ヌードル」ということでファイナルアンサーだ。おそらく、かの千利休も戸惑うレベルで抹茶自体の味はしない。商品のインパクトとは裏腹に、かなり王道の味わいだ。

参照元:日清「ニュースリリース」(PDF)
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.