2019年は “シティーハンターイヤー” だったと言っても、過言ではないだろう。2月に公開された『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』は記憶に新しい。その興奮冷めやらぬ中、実写映画化した『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』が11月29日より公開されている。
記者もさっそく見て来たが、違和感なさすぎとの前評判通り、ビジュアルには一切の文句なし。中身を見ると、こちらにも一切の文句なし。つーか、原作以上にふざけ過ぎだろ! 監督(兼主演)、シティーハンター大好きかよ!!
・いいぞ、もっとやれ
まずは実写版『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』のあらすじを、ざっとお伝えしよう。ちなみに同作は、フランスで作られたものだ。まあ、主人公・冴羽獠や相棒の槇村香については、今さら説明するまでもないな。
彼らの仕事は法で裁けない案件について依頼を受け、解決すること。実写版におけるミッションは、香りを嗅いだ者を魅了する「キューピッドの香水」を警護すること。しかし何者かに香水の入ったカバンが奪われ、それを取り戻すべく物語りは展開していく。
……とまあ、あらすじを聞いただけでもオカシイ。惚れ薬ならぬ惚れ香水が獲物だなんて、設定からしてふざけ過ぎている。この香水に様ざまな人たちが翻弄(ほんろう)されることは、想像に難くないだろう。いいぞ、もっとやれ。
・随所でアレをぶっこんでくる
そして、シティーハンターと言えば “もっこり” である。これは冴羽獠の口癖のようなものであるが、彼がもっこりするかしないかで仕事を受けてもらえるか否かが決まることもある。原作においては、非常に重要なワードだ。
それは実写版にも、十二分に引き継がれている。作中の至るところに、もっこりが登場。しかもその使い方が、とても秀逸なのだ。「え、そこに “もっこり” を持ってくるの?」ってなもんである。これが、笑わずにおられようか。監督、わかってるね。
・小ネタ満載
記者は吹替版で見たので、字幕版がどうなっていたのかはわからない。なんならフランス語は全く分からないので、本来の言い回しがどのようであるのかも理解できてはいない。よって吹替版に限った話であることを断っておきたいが、作中には日本漫画アニメに関する小ネタが数多く盛り込まれていた。
それは、シティーハンターを連載していた週刊少年ジャンプに限らない。週刊少年サンデーに連載されていた作品名が登場したりと、とにかく日本の漫画アニメ作品に対するリスペクトっぷりがすさまじい。ってか、監督(兼主演)のフィリップ・ラショーさん、オタクなのかな。仲間だな!
・俳優たちがセクシー
またフランスの方が演じているということもあってか、登場人物たちがとってもセクシー。原作の冴羽獠たちに負けじと色気があふれていて、眼福だった。そのほか、冴羽獠と槇村香の距離感にも注目だ。原作ではひっそりと隠れていたお互いへの気持ちなどが、リアルな人が演じることで思わず明るみに出ていた気がする。
見どころを挙げればキリがないので、このあたりにしておこう。とにもかくにも終始ふざけていて、隙あらば観客を笑わせようとする作品であったことは間違いない。今年の締めにも最適な『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』、ぜってえみてくれよな!
参考リンク:シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション
Report:K.Masami
Photo:Ⓒ AXEL FILMS PRODUCTION – BAF PROD – M6 FILMS / RocketNews24.
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