ところ変われば品変わる。土地が違えば、それに従い風俗や習慣、言語なども異なるというものだ。中でも、わかりやすく違いが表れるのが “食” ではなかろうか。例えば「おでんの具」なんてどうだろう。
関東の “ちくわぶ” や関西の “タコ” しかり。その土地自慢の、コレぞという具があるに違いない。福岡出身の記者にとって鉄板の具は、何はさておき “ぎょうざ巻き” だ。ぎょうざ巻きなくして、九州おでんは成り立たんばい!
・関西では見かけない「ぎょうざ巻き」
しかし、ひとつ疑問がある。この “ぎょうざ巻き” について、どれほどの人が知っているのだろうか。「もしかして、あまり認知されていないのでは……」と、記者が不安になっているのには訳がある。関西で暮らす記者がおでんを作ろうとしてスーパーに出かけると、売っていないのだ。
もちろん、あるところにはあるのだろうが、なかなかお目にかかれない。周りにいる関西人に「ぎょうざ巻きって知ってる? おでんに入れるヤツ」と聞いてみても、一様に知らないと言われる始末。こりゃいかん。ぎょうざ巻きを布教せねば!!
・餃子の皮がポイント
簡単に説明すると “ぎょうざ巻き” とは、餃子をさつま揚げで包んだモノだ。サイズは手のひらの半分はあろうかという大きめのものから、小さなものまで様ざま。塩気のあるプリッとしたさつま揚げと、肉の詰まった餃子の組み合わせが意外にも相性が良い。
本来であれば味がバラバラになりそうなところ、餃子の皮が良い働きをしているように思う。モチっとした皮が、さつま揚げに密着して一体化するのだ。まるで大型魚にくっ付くコバンザメの如しである。
おでんに入れると、良い出汁が染み出ることは言わずもがな。コレをひとつふたつ入れるだけで、おでん全体の旨味がグッと増すのだ。なんと優秀。一刻も早く、このバリうま “ぎょうざ巻き” を全国のスーパー等で手軽に買えるようにしてほしいなあ。
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.