気温20度を下回る日が増え、11月8日の立冬も近づいてきた日本列島。秋から冬へ。まさに「季節の変わり目」だが、この時期に悩まされるのが体調管理だ。あったかいと寒いを行ったり来たりしていたら風邪をひいてしまう。
そして男の1人暮らしは体調を崩したら地獄である。喉がやられて鼻水垂れ流し状態になったとしても、誰も助けてくれない。現に記者は地獄なう。先日の休みなんて、ゲホゲホしながら風邪の定番料理「おかゆ」を作ろうとしたら三途の川が見えた。というのも……
我が家に米がない……!
何しろ食事はもっぱら外食。家で食べるなら冷凍食品か、近くで買ってくるかの2択。今の家に引っ越して1年半くらい経つも、自炊はしていないしする気もない。そんな状況でありながら風邪で外に出るのは辛いし、何か口にしないと元気も出ない。
で、おかゆを食べられるわずかな希望を持って開けた冷凍庫から出てきたのが……
冷凍チャーハンっ……!
その時、頭をよぎったのは “チャーハンをおかゆにする” という選択肢。もちろん、分かっている。十中八九はヤベえことになるって。でも、世の中やってみなきゃ分からないことはたくさんある。常識は非常識の中に存在する──そう自分に言い聞かせたところで作ってみることにした。
・冷凍チャーハンでおかゆ作り
おかゆのレシピをググると超簡単で、料理素人の男でも問題なくできそう。いろんな作り方があったが、記者は白米を煮る調理を参考にして作ることにした。弱火で10〜15分くらいコトコト煮たらいいらしく、水の量は米の2〜3倍くらい。軽量カップがない環境ではあるものの、まぁ何とかなるだろう。男の料理だし、自分で食べるし。
では作っていこう。まずは鍋に冷凍チャーハンを入れて水を加える。この時点ではまだ “大丈夫” な気しかしない。作る前は黒魔術をやっているかのようになるんじゃないかと思っていたが、実際はちょっとした料理人の気分である。そう……
弱火で煮ると鍋からはホワッとチャーハンの匂いがしてきたのだ。意外にもグツグツが美味しそうで、色合いも問題ないレベル。これなら、もしかしたらもしかするかも……! そして完成したおかゆが……
どこからどう見ても「おじや」だが、決してマズそうではない。風邪ひいた時に出されたら優しさを噛み締めて食べる料理である。コレコレ、頭の中で食べたいと思ってたやつは!
・食べてみた感想
予想していたよりもチャーハンらしさが消えているし、味もマイルドに中和されてそうな気さえする。胃に優しいかどうか分からないことはおいといて、とりあえず食べてみるとしよう。いざ参る!
パクリ
……
…………
け、決して美味しくない。しかしながら、食べられない訳じゃないレベル。変化を言うならば、普通のチャーハンを食べるより明らかに喉を優しく通ったように思うところか。まぁ、水分を含んでいるから当たり前だけど。
他に評価できるのは、おかゆを試みた焼き豚に優しさが出て美味しかったこと。外に出られない最悪の状態で家に米がなければ、チャーハンおかゆもアリ……かも。
ここで気になったのは、調理方法によってさらに美味しく食べることもできたのか。知人に聞いてみたら「水にさらしておくとか? ていうか、米を持っておけ」とまともすぎる意見をもらった。これを機に料理を勉強しようかなァ。備えあれば憂いなし。最低限の準備の大切さが身にしみた。
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.