華やかなイメージとは裏腹に、多くの心霊スポットを抱える京都。今回はそんな京都でも屈指の知名度を誇る心霊スポット「清滝トンネル」を検証することにしよう。

挙げればキリのないほどの怪談話が語られる当地だが、真の姿は意外なものだった……?

・ボンネットに人が?

今回紹介するのは、京都市右京区にある清滝トンネルだ。トンネルを抜けた先には清流として知られる清滝川があり、行楽シーズンの日中には多くの車が往来する場所でもある。

そんな清滝トンネルは、京都屈指の心霊スポットとしても知られている。やれ車のボンネットに人が落ちてきたとか、窓に手形が張り付いていたとか、その手の怪談話は枚挙に暇がない。

まあ筆者はバイクなので、ボンネットも窓もないんだけどね……。


・霊界へようこそ

そんなこんなで清滝トンネルへとやってきた。

このトンネル、実は入る前から試練が待ち構えている。それはトンネルの前にある信号機で、到着した際に青信号だと「霊から招かれている状態」らしい。つまり危険だということ。

幸いにして、筆者が到着した際は赤信号。いったん停止してからの進入となった。よかった……のか?

・いる

トンネル内を散策する。廃線になった鉄道用トンネルを転用したというトンネルは、まるで心霊スポットの見本のような情景である。


気配を感じる。確かにいる。


しかしいたのは……


霊ではなく人だった。


そう、意外に人が多くいた。休みの日に訪れたのが良くなかったのだろうか? 筆者の他にも肝試しに来たであろう若者グループが複数組いたのに加えて、原付で走り回っているヤンキーまでいる始末で、ちょっとしたテーマパーク状態であった。

これには少し拍子抜けした。他に人がいると、やはり怖さは半減してしまう。心霊スポットとして有名になりすぎたのだろうか? もし筆者がここに住み着いている幽霊なら、転居を考えるかもしれない。


・意味なしミラーの怪

清滝トンネル付近には、いわくつきの場所がもう一カ所ある。トンネルの迂回路である試峠の頂上に設置されているカーブミラー、通称「意味なしミラー」である。

このミラーは鏡面が真下に向いており、先を見通すためのカーブミラーとしては少し不自然な設置角度である。

しかも標識で確認する限り、この道は一方通行のように思われる。一方通行の場所にカーブミラーを設置する意味はあるのだろうか? そんな事情から「意味なしミラー」の名が付き、気味悪がられているのである。この日は特に怪奇現象などは起きなかったが……。


・ビギナー向け

京都No.1の知名度を誇る清滝トンネルだが、怖さという点では少し物足りなさを感じた。

前述したように人が多少いる点に加えて、トンネル周辺には街灯や信号機などがあり、最低限の明るさが確保されているという点も大きかった。

これは以前の記事で紹介した首塚大明神との比較で思うことだが、やはり心霊スポットは暗ければ暗いほど怖い。シンプルに「真っ暗」が一番怖いのだ。

そういった意味でも、清滝トンネルはどちらかというとビギナー向けの場所というべきか。心霊スポット巡りにチャレンジしようと考えている方は、まずここから始めるとちょうどいいかも?

Report:グレート室町
Photo:RocketNews24.

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▼心霊スポット巡りの旅は続く……