【実録】Twitter民が「ポケモンGOの記事」にイチャモンをつけてきた / 徹底的に戦ってわかった「クレーマー5つの特徴」(最終ページ)

・終わらぬ戦い

突然「被害者ヅラ」を繰り出してきた彼。私が個人アカウントでメッセージを送信しなかったのは、彼がポケモンGOアカウントでツイートした記事にコメントをかましてきたからであって「メディアのパワー見せちゃうぞ☆」なんて考えは毛頭ない。ただ返信しただけである。

というか、組織に属している私がそんなことを独断でできるわけがないではないか。これは私も初体験だったが、ネットクレーマーの特徴その4として「いきなり被害者ヅラする」を付け加えておきたい。一度は収めた刀を私は再び……抜いた。


「はい? スクショでも撮っていくらでも晒せたのに、私があなたのことオープンにしました? 晒しましたか? 晒すぞコラ、なんて言いました?」


「サンジュンさんの温情でしていただいていないです。まずはこうやってDMでご連絡いただき感謝しています」


「ではなぜ圧力を感じたとか意味不明なことを?」


残念ながら、いきなり被害者ヅラした理由については、彼から聞くことは出来なかった。ただ、あくまでイチャモンを付けてきたのは彼である。我々は彼に何もしていない。彼の方が一方的に「複垢を運用しているのかな?」と言ってきたのだ。

だが、私も疲れた。そして「これは記事にできる」と思った。最後のつもりで以下のようなメッセージを彼に送った。


「とりあえずもういいです。ただ、最後の悪あがきは面白かったです。アカウントは伏せて記事にさせていただくかもしれません。機会があればいつかフレンドになりましょう」


「面白かった」というのは、私からすれば記事になるようなおかしなヤツだったという意味である。彼はバカで浅はかな人間であることは間違いないが、性根が悪い感じはしなかった。「いつかフレンドになりましょう」も私の本心である。だが、彼とフレンドになることは絶対にない。なぜならこの後がすごかったからだ。


「軽率なツイートだったので謝罪ツイートさせていただきたいです。私の勘違いですし。DMいただいてご説明いただいたことはツイートに記載して大丈夫でしょうか?」


「いや、書かなくて結構です。構って欲しくてイチャモンつけてくるバカが増えたら面倒なので」


「了解です! では関係者の方から個別にご指摘いただき私の勘違いでした、というニュアンスで書かせていただきます」


「関係者も必要ありません。ご指摘があり、で結構です。正確には “私の早とちり” もしくは “勘違い” ではないでしょうか?」


・最後の爆弾

謝罪ツイートするのは構わない。ただ、してくれなくても全く持って構わない。面倒なのはメッセージにある通り、構ってちゃんが増えることである。彼が「関係者から~」なんて書いたら、それを見てわざわざイチャモンを付けてくるバカが増えてしまうかもしれないではないか。

しかも、彼のメッセージには何度も「私の勘違いでした」との記載がある。ならば「勘違いでした」と書けばよくないか? いや、それがイヤならば謝罪ツイートなんてしてくれなくていいのだ。「謝罪ツイートしたい」と言っているのはあくまで彼の方である。


だがしかし──。


この直後、彼は「被害者ヅラ」をも上回る、衝撃のメッセージを発射してきたのだ。


「それだと指摘の合理性がなくなってしまいますので関係者と表記、ご指摘いただいて勘違いだとわかったのでツイートを削除した、お騒がせした、ごめんなさいとツイートさせてください!」


こいつ……本当にバカだな! 何より驚いたのは「それだと指摘の合理性がなくなってしまいますので」の部分。いやいやいや、最初からお前の指摘に合理性なんてないんだよ。しかも何度も自分で「勘違いだった」って言ってるじゃないか? 10秒前の記憶失くす病か?

彼は何と戦っているのか? 私なのか、フォロワーなのか? 私だとしたら私の言うことを聞くべきではないか? 彼がそこまでして守りたいものは何なのだろう? メンツなのか、プライドなのか? 私には理解できない。


「関係者はいらないです。だって、そもそもあなたの指摘に合理性ないですよ? “関係者” って必要ですが? “ご指摘いただき” で日本語として成立しますよ」

「とても勉強になりました。ネットクレーマーは状況的に9割おかしくても残りの1割を拠り所に一点突破するんですね。絶対に自分に非がないと思い込みたいんですね」

「そこまで言うなら僕のアカウントに晒してネット民にジャッジしてもらいますか? こちらはあくまで穏便に済ませてあげようとしていることをお忘れなく」


ネットクレーマーの特徴その5は「絶対に自分に非がないと思い込みたい」である。また「1%を拠り所に一点突破してくる」を付け加えてもいいかもしれない。これがリアルなやり取りだったらどうだろう? ここまで粘るだろうか? インターネットならではの特性といえよう。


「いや、非があったと思いますし、だから謝罪ツイートをしたいと事前に連絡したのです」


「ならばこちらのリクエストに応えるべきでは?」


「対面でお詫びもしたいので、改めて編集部に伺ってもよいでしょうか?」


「いや、そんな暇ではないので。あなたの立場だか整合性だか知りませんが、なんで私がそこまで付き合わなければならないんですか? あなたが “関係者” と一言入れるだけでおもしろがって絡んでくるバカが増えるリスクが発生します」


「あなたのメンツまで考慮して “ご指摘で良くないですか?” と提案までしてるのに、なぜそこまで食い下がってくるのでしょう?」


最後の「私の合理性がなくなってしまう」がなければ、いつか彼とフレンドになっても良かった。だが、そもそも合理性もクソもないイチャモンを棚に上げ「合理性がなくなってしまう(キリッ)」じゃねーんだよ! 俺はそういうヤツ大嫌いなんだ!!

とはいえ、彼が性根の腐ったクズ人間だとは今も思っていない。意識しているかどうかは別にして、イチャモンの発端は彼の中にある「気付いちゃった自分、カッコ良くない?」的な感情だったのだろう。「俺、すごいでしょ?」とも言い換えられる。

つまりは「人とはちょっぴり違う特別な自分」に発した感情が、いつの間にか「くだらないマウント取り」に変換してしまったのだ。自分を誇れることは素晴らしい。だが、それは人を見下すことでアピールしてはダメだし、ましてや揚げ足取りなど最悪だ。その瞬間からクズである。

・全員がヤツになる可能性

なので、私を含めた我々全員が「ネット上でクズになってしまう可能性」も感じた次第だ。彼はおそらく普通の人。だが、ちょっとした表現の仕方1つでクズにもなってしまう。ネット上で何かを発信する前に振り返ろう、「これは誰かのマウントを取ることになっていないか?」と。

最後に。おい、見てるか? お前だよ、お前。記事にさせてもらったから、やっぱりフレンドになってやるよ。ネットで連絡してきても無視するけど、リアルで偶然会ったら声かけて来いよ。あと、俺より年上でもタメ口で話すからな。そしてお前は特にネットの運用方法を気を付けような──。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
ScreenShot:ポケモンGO (iOS)