そこのキミ! 劇場版『翔んで埼玉』はチェック済みだろうか。記者は公開初日に見に行き、非常に満たされた気持ちで映画館を後にしたのだが、ひとつだけ引っかかっていることがあった。「ゼリーフライってなんぞ?」
主題歌『埼玉県のうた』の中で、はなわさんが「おやつはゼリーフライ~♪」と歌っていたのだ。ゲル状の、あのゼリーを揚げているのだろうか。気になり過ぎて、食べものと飲みものしか喉を通らないYO!! そこで百聞は一見に如かずと、ゼリーフライの名産地であるという埼玉県行田市に行ってみた次第である。
・秩父鉄道の「行田市駅」周辺に行くべし
ネットでササっと調べてみると、駅周辺に何店舗かゼリーフライを販売しているところがあるとのこと。さっそく上野駅からJR高崎線に乗り込み、行田駅へと向かう。到着後、ホームを出たすぐのところに観光案内所があったため、これ幸いとゼリーフライの販売所を教えてもらうことにした。
すると「JR行田駅周辺にゼリーフライを売っている店はありませんね~」という、衝撃の答えが返って来たではないか。ちゃんと確認しなかった記者が悪いのだが、どうやらゼリーフライの販売店は秩父鉄道の行田市駅周辺に集まっているようなのだ。
JR行田駅から秩父鉄道行田市駅まで、歩いて行くには遠い。仕方がないので、観光案内所スタッフのすすめに従って行田市駅方面までタクシーで移動することにした。ただしタクシーを捕まえられたのも運が良かっただけらしく、常に数台しか駅前に止まっていないようなので気を付けてほしい。
・タクシーの運転手さんに聞いてみた
朝早かったこともあり、開いている店舗は数件。中でも朝の9時から販売しているという “シャロン” へ車を走らせてもらうことにした。タクシーの運転手さんにゼリーフライについて聞いてみると……
「地元の人はあまり食べない気がしますよ。お客さんわざわざ、そのために来たんですか?」
──と苦笑いしながら話してくれた。まあ人によるのだろうが、少なくとも運転手さんは、ここしばらく口にしていないようだ。てっきり目的地まで「おやつはゼリーフライ」と言う話題で盛り上がるかと思っていたのだが、肩透かしを食らってしまった。
・コロッケとハンバーグのような味わい
十数分たったところで、「シャロン」に到着。見たところ、どうやら洋菓子屋さんでパンも売っているようだ。一体全体、ゼリーフライとは……。果たして本当に売っているのかと、不安になりながら店内を見渡すと、レジのすぐ横にあった!! 2個入って180円と、非常に安いではないか。
茶色い俵型の団子のようだが、1ミリも味の想像ができない。いそいそと購入し、店内のスペースで食べさせてもらうことにした。口の前まで持ってくると、ソースの美味しそうなにおいがする。表面には衣が付いており、揚げてあるようだ。
半分に割ると、白いものが見えるが、食べてみるとなんと “おから” だった。ニンジンやネギも入っているのか、シャキシャキとした食感。中身は優しい味で、コロッケとハンバーグの中間のようだ。小腹が空いたときに良さそうなサイズで美味しい。
名前については、形が小判(銭)にそっくりだったことから「ゼニーフライ」が「ゼリーフライ」に変わったなどと言われているらしい。ヘルシーなので女性にもウケそうだ。今回は時間があまりなかったため、同店のゼリーフライしか味わえなかったのが残念。いつの日か、他の店舗との食べ比べもしてみたい。
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 chalon(シャロン)洋菓子店
住所 埼玉県行田市行田15の15
時間 09:00〜20:00(L/O16:00)
定休日 月曜日
参考リンク:翔んで埼玉(公式サイト)
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼埼玉県行田市の名物「ゼリーフライ」
▼ソースたっぷりだ
▼中身はおからと野菜でヘルシー&ウマい
▼市内各地で販売している。この日は「シャロン洋菓子店」にお邪魔した
▼間違えて「JR行田駅」に降り立ってしまったが……
▼「秩父鉄道行田市駅」周辺にゼリーフライ販売店は密集しているらしい
▼帰りは秩父鉄道を利用してみた
▼はじめて埼玉に足を踏み入れた。またゆっくり来てみたいな~