額縁に埋め込まれた荒木飛呂彦先生? いや、違う。フフフ……感覚の目でよーく見てみろ! これは! いいかい、よく聞け。これは! 石粉粘土で作られた仮面。つまり言うなれば、 “荒木先生の石仮面” なのだッ!

のっけから ”ジョジョ節” 全開となって恐縮だが、そうなんです。「ジョジョの奇妙な冒険」の作者・荒木先生の仮面を製作したTwitterユーザーが現れ、ネットがザワついているんです。

私はこの奇妙な仮面を作った人物にコンタクトをとったところ、他にも多くのジョジョ関連の作品を作っていることが判明したので紹介したい。覚悟はいいか? 俺はできている。

荒木先生の “石仮面” を公開したのは、Twitterユーザー「しょーじ(@sho_g_0079)」さんなのだが、一体どういう人物なのか? ご本人への取材をとりつけ、率直に「何者なんですか?」と聞いてみた。

すると花京院(「ジョジョ3部に出てくる主要キャラクター」)よろしく ”答える必要はない” と判断したのか「おっさん」であること以外はその素性は明かしてくれなかった。

ぶしつけにも「石仮面そのものを作るつもりはないのですか?」と聞いてみたところ、どうやらとっくの昔に作っているとのこと。ハハハ、そりゃ~そうだよね、フツーは荒木先生の仮面作る前に石仮面の方を作るよね~……


 

いや作りすぎぃぃぃ!! 人間やめたすぎぃぃぃ!! めっちゃ、作ってるじゃないですか!!

・ジョジョ造形歴5年

聞くところによると「しょーじ」さんはジョジョ造形歴が5年で、驚くことにその技術は全て独学だそうだ。『荒木先生の仮面』に関しては、100円均一で買ったお面に石粉粘土を盛って乾燥させては削ってという地道な作業を繰り返したという。もちろん、目玉や眉毛、まつ毛なども手作業で造形している。

また、これまで他にも多くのジョジョ造形作品を製作してきたという。例えば『猫草』『ホル・ホースのエンペラー』『ポルポのライター』など、原作を読んでいない人にはちんぷんかんぷんなワードを連発して申し訳ないが、とにかくどれも再現度がスゴイのだ!

なかでも筆者が個人的にツボだったのは『シアーハートアタック』。市販のラジコン戦車をベースにして作った作品だそうだが……こんなこと言ったら怒られるかな? いいや、言っちゃおう。実写映画のそれよりもディ・モールト・ベネ(非常に良し)な完成度だと思います。

素晴らしい作品の数々だが、いずれも完全に趣味で作っているため、販売などは一切していないという。

・なぜ「荒木先生」を題材に?

話は『荒木先生の仮面』に戻るが、その製作意図を「しょーじ」さんにズバッと聞いたところ「知り合いに作ってよ、と言われたので作った」……という軽いノリの産物だった。また、造形のスキルアップの為にリアル造形をしてみたかったことも製作の後押しとなったようだ。

ネットの一部では「怖い」という感想も見られるが、なんと製作者本人の「しょーじ」さんも怖いと思うそうだ。自分で作っておいて恐怖感を覚えるなんて……さぞや、その出来栄えに満足しているかと思いきや、そうでもないらしい。

しょーじさん 「私は自分が好きなものを自分が納得するように作りたいだけの一心で造形しています。今回の作品も自分のスキルアップの通過点にしか過ぎません。 自分でもまだまだだと思っています」

飽くなき向上心……「しょーじさん」の成長性は「A」と見た。ちなみに次に作るモノは何となく決まっているそうだが、まだ内緒だという。気になった方はその動向を追いかけてみるといいだろう。

画像:しょーじ(Twitter @sho_g_0079),used with permission.
執筆:ショーン

▼「しょーじ」さんのお気に入りの一つ『岸部露伴のレリーフ』

▼「コッチヲ見ロッ!」(※「しょーじ」さんのインスタグラムより)