若者の間で絶大な人気を誇る、ショートムービーの共有サービス「Tik Tok」。私(佐藤)も時々動画を投稿しているのだが、全然ファンは増えず、「いいね」もつかない……。始めた当初は、再生回数が多い時に1万を超えていたのだが、最近では数百回にとどまっている。

やはりオジサンには入る隙はないのか……。そう思っていたら、意外なアカウントを発見した。スポーツ新聞「スポニチ」の公式アカウントである。若者はスポニチ知らないんじゃないの? と思ったら、割と支持を集めている。動画を見てみると、これがなかなか面白いのである。

・お題は無視

Tik Tokの主流はやはり自撮りである。最近では、まるで静止画のように見せる「#フリーズチャレンジ」や、画面分割を効果的に使った「#スローモーション」、ポーズを決めることで撮影できる「#ポーズシャッター」などが人気。ユーザーはTik Tokが仕掛けるお題に合わせて、動画を投稿するのが一般的だ。


そんななか、スポニチ公式アカウントはお題を無視して我が道を行っている。これまで(2019年1月8現在)26本の動画を投稿しており、そのほとんどが誌面のレイアウト作業の様子を早回しで紹介している。実際に見てみると、これがなかなか面白い。普段は見ることのできない、新聞紙面の組み方を一目で見ることができる。


投稿開始当初の動画は、画面の切り替わりが激しく、何をやっているのかよくわからなかったのだが、最近は撮影方法を工夫しているらしく、スッキリとして見やすい動画になっている。


・はたして宣伝効果は?

全国紙では初の斬新な試み。若年層にリーチするのには成功していると言って良いだろう。だが、これが誌面の実売に結びついているかは不明。また、公式サイトへの誘導に効果を発揮しているのかも定かではない。スポニチの例を参考にして、他紙や他の媒体からもTik Tokの参入はあるのだろうか? まだまだオジサンたちは手探りの様子である。

参照元:Tik Tok @sponichiofficial
執筆:佐藤英典
Screenshot:iOS「Tik Tok