世界を覆うSNSのネットワーク。中でも強い拡散力を誇るのがTwitterだ。ふとしたつぶやきが、一夜にして何万リツイートを超えて大拡散されることもザラ。一方、「若者の間で大流行している」という噂だけが聞こえてくるのがTikTokだ

はたして、この2つはどちらが発信に向いているのか? 同じ曲をアップして1時間辺りの再生数を見てみた結果……

・発信の場としてのSNS

私(中澤)は売れないバンドマンである。それはもうびっくりするくらい売れてない。CDを出したことは何度かあるが最高で900枚くらいしか売れなかった

ラジオやテレビで何度も流れるようなミュージシャンたちとは違い、私のようなミュージシャンは不特定多数に聞いてもらうことがまず大変。YouTubeにアップしても、知らない人の曲なんて聞かれない時代である。そのために、SNSを利用しようとする人も多い。

そんな無名の表現者の発信は、TwitterとTikTokだとどちらがより向いているのだろうか? さらに言うと、どちらが可能性を秘めているのだろうか? 同じ曲をアップして1時間の経過を追った。

・Twitter

まず、Twitterだが、私のフォロワーは1733人(2018年11月15日現在)。音楽活動をしている時からのアカウントなので、音楽に興味を持っている人も多いかも? 曲をアップしてみたところ約1時間での再生回数は……

39回……。おうふ! 突き刺さるような現実を思い知らされた。

・TikTok

続いて、TikTokだが、私はTikTokに登録していないため、フォロワー0人からのスタートである。当編集部の佐藤英典と「i-Q JAPAN」のライター・怒璃瑠さんに相互フォローしてもらい2人になった。さっそく、曲をアップしてみると……


おお……



おおお!



おおおおおおおおお!!



投稿した直後から再生数がどんどん増えて、なんと1時間で200回を突破! 凄ぇ! 誰が聞いてるのか分からないけどSUGEEEEEEEE!!

爆伸びとは言えないが、フォロワーが知り合い2人だけであることを考慮に入れると驚異的な数字……のような気もする。

・混沌

若い動画投稿があふれるTikTok。その投稿欄は、大人の目から見れば意味不明な場合もある。しかし、例えば、ニコニコ動画やTwitterの初期のように、ユーザーがコンテンツを探している空気はなんとなく感じた。

今の段階でTikTokがその2つに並ぶかどうかは正直分からないけれど、いつの時代も新たな表現は混沌の中から生まれてきた。発信の場としての勢いはTikTokにあるかも?

Report:中澤星児
Screenshot:iOS(Tik Tok)