物欲の不夜城、ドン・キホーテがZ世代向けの新業態「#キラキラドンキ」をお台場にオープンさせた。お菓子やアジアンコスメに、オリジナルのスイーツなどSNS映えするアイテムを集めたらしい。

たしかに、ドンキはコスメやお菓子やカラコンといった女子向けアイテムを豊富にとりそろえている。しかし、所狭しと商品が並んだあの激安ジャングルは「映え」とは程遠いような……。

1983年生まれの39歳。バリバリ昭和生まれがZ世代のトレンドとやらを知るために、お台場まで行ってきた! 


・お店はダイバーシティ東京の2階


「#キラキラドンキ」があるのは、東京・お台場にあるダイバーシティ東京の2階。2022年3月に閉館したヴィーナスフォートから徒歩5分ほどの場所である。

Z世代がお台場なんて行くのかな? と思いきや「#キラキラドンキ」のオープン初日はなんとレジが2時間待ちだったというから驚きだ。

お店の目印は「#キラキラドンキ」のピンクのネオンサインとドンペンくんの人形。物がいっぱいあるのは普通のドンキと同じなのに、どことなくて今っぽくて、通常のドンキとは雰囲気がちょっと違う。やたらとサンリオのハンギョドンが推されていた。


・見たことないお菓子が大量にある


まず入口に大量に積まれているのが、カラフルなお菓子! スーパーやコンビニでは見たことがないような商品ばかり。

なかでも特に目立っていたのが韓国の食品。定番の「辛ラーメン」や「ブルダック炒め麺」以外にも、珍しい韓国のインスタント麺がずらりと並んでいて、みんなまとめ買いしとる!

特に人気なのは激辛系の麺類らしく、早くも品切れの商品も。こんなにたくさん種類があるのに、特定の商品だけガッと売れている。

そして、どこに行っても置かれているのが海外製の奇妙なグミ。クマのグミでおなじみ「HARIBO(ハリボー)」のミミズ型やカエル型、日本未発売の歯型のグミ……。

そして「地球グミ」がバカ売れしている「Trolli(トローリ)社」の虫型グミや脳みそ型グミなどなど。全体的にグロ可愛いっていうか、クセがつよい! 

けど10代の頃って、こういうワケわかんないもの好きだったな〜。


・韓国&中国コスメの種類がヤバい


そしてお次はコスメコーナー。ドンキは人気の韓国コスメや、プチプラコスメにはもともと強いイメージなのだが「#キラキラドンキ」はさらに守備範囲が広い!

人気の韓国コスメで無いものは無いんじゃないかってレベル。

さらに、まだまだ巷では手に入りづらいド派手な中国コスメや、次に流行ると言われているタイコスメまで、珍しいものがいっぱい並んでいた。

さらに、他のコスメショップとは違うなと思ったのが、メイク系ユーチュバーやインフルエンサーがプロデュースしたコスメをたくさん置いていること。

ぶっちゃけ知らなかった人も多いのだが、インフルエンサー系のコスメはめっちゃ売れていた。知らなかった世界を覗いた感じだ……。


・店員さんにオススメを聞いてみた


珍しいものが多くて店内を見るのはめちゃめちゃ楽しい。しかし、食品にしてもコスメにしても、どの商品が特に人気商品で、なんで「買い」なのかピンとこない!

まがりなりにも私はネットニュースの記者なので、同世代に比べると情報に強いほうではないかと思う。
それでも「あ、テレビで見たことある」とか「Twitterで話題になってたやつだ」とピンと来るものがめちゃくちゃ少ない。こりゃあ由々しき事態である……。

23歳の店員さんにオススメ商品を聞いてみた。

──すみません、若者のトレンドが知りたくてきたんですが、何を買えばいいかわからなくて……。めちゃくちゃ売れてる商品を教えてもらってもいいですか?

「売れているのは桃のフルーティーグミとかココナッツジュース、コスメだとメディヒールのマスクはまとめ買いする人が多いです」

──ここにしか売ってない商品とかってあるんですか?

「店舗限定っていうのは無いんですけど、まだ巷に出回ってない中国コスメとかタイのコスメはかなりそろえてます! これ目当てに来るっていうお客さんも多いですね」

──たしかに、この中国コスメの棚は見てる人多かったです。どうやって商品選びしているんですか?

「立ち上げから自分たちが商品選びに関わっています。情報源はYouTubeとかTik Tokですね。誰がどの分野を担当とかは決めてなくて、食品もコスメも雑貨もまんべんなくみんなでやってます。POPも自分たちで描いてるんですよ」

とのこと。なるほど、ピンとこなかったのは基本的にYouTubeやTikTokで紹介されてバズった商品を集めているからなのか。もし、30代〜40代が主力となってお店を作っていたら、恐らくこの極端なセレクトにはなっていないと思う。だって、YouTube見てないしなあ。

かつて、私たちが雑誌やテレビで見た商品に憧れたように、Z世代の若者たちはYouTubeやTikTokが情報源であり、憧れの世界なのだとあらためて思い知らされた。

ちなみに、ロケットニュース24のことは知らなかった……。大ショック!!


・10代の頃のトキメキを思い出せる場所


知らない商品ばかりだったけど、とにかくお店を見ていてワクワク感があった。ぶっちゃけ、どんなアンチエイジング美容液よりも若返り効果があった気がする。見るもの全てが新鮮だった10代の頃に戻ったような気持ちになれたのだ。

なんだろう、80年代生まれのレディ達に通じるような言い方をすると、渋谷109とソニプラと宇宙百貨とSWIMMERが融合した場所って感じなのだ。夢みたいじゃないですか? 私のハートもキラキラしちゃったよ。

Z世代のトレンドを知れる一番アツい場所は「#キラキラドンキ」だと思う。いやホントに!

参考リンク:キラキラドンキ
執筆:御花畑マリコ
Photo:RocketNews24.