2018年終了も間近。こうして振り返ってみると色々あったなぁ……。いやいや、年末の数日間は平時とは比較にならない忙しさ。公私共に1年の締めくくり的なイベントだらけ。ここにきてとんでもないことが起こるかもしれないので、まだまだ気を抜いてはいられない。

それでも、個人的に今年一番ビッグな出来事はこうしてロケットニュースの外部ライターとして寄稿するようになったことで決まりだろう。どんな記事を書いてきたのか、振り返る余裕をなかなか持てずにきてしまったが、ちょうど「私的ベスト5選企画」という機会を頂いたので振り返ってみようと思う! 

【平成最後】7月31日は15年ぶりの火星大接近 / 15年ぶりの超レアイベントを逃すな!

特にこれに限るわけではないのだが、最も注目度が高かったということで火星大接近を代表としてピックアップ。触れたいのは、お月見や月食、流星群など、天体系全般の記事についてだ。

筆者が担当する場合には、可能な限り何かしらのトリビアや、その辺の住宅街の公園でイベント発生の数日前に撮った写真を用意。その上で、誰でも知っているような「オリオン座」や北斗七星を目印にして星座の場所を説明するようにしている。

つい直近のこぐま座ふたご座流星群の記事なんかもそうなっていると思う。

別に必要性は無いのだろうし、ぶっちゃけ細かいところは読み飛ばすという人も多いと考えている。その上でなぜこのスタイルなのかというと、トリビアや、ありふれた環境で撮った夜空の写真、わかりやすい星座と比較した位置情報。こういった情報が、誰かが今まで以上に宇宙に興味を持つきっかけになるかもしれないと思っているからだ。

例えば、星座の場所などはググってもよくわからないことって多くないだろうか。仮に「東の空」とか言われても「東のどこだよ?」みたいな感じで。いざ流星群などで興味を持っても、そこでつまづいてしまう人って結構いると思うのだ。

その辺をクリアして、とりあえず星の名前や基本的なことを知るだけでかなり楽しくなってくると思う。個人的に最大のポイントは、めちゃくちゃ身近な星であってもその実態が日常のスケールを軽く超えている点だ。

あの青い星は太陽の1000倍くらいのサイズだとか、あっちは約450年前に発せられた光がやっと地球に届いている……など。こういうぶっ飛んだスケールにわくわくするのは筆者だけじゃないはず。夜空は日常で最も手軽に非日常的ロマンを味わえるテーマパークだ。その楽しさを布教したい。


コーラを手作り…だと? 週末限定で飲めるクラフトコーラがマジで新体験だった

これはもう、完全にちょっとした「出会い」だった。本当にお世辞抜きでウマかったのだ。思わず閉店まで待って、アポなしの飛び込みで取材させていただいたこちらの伊良コーラ。

筆者が知る前から知る人ぞ知る感じで話題だったのだと思うし、筆者の記事の影響力がどの程度だったのかはわからない。ただ、この記事のあとでも継続的に有名ファッション誌が特集したり、新聞でピックアップされたり、海外でも紹介されたり、クラウドファンディングも成功させたりと飛ぶ鳥を落としまくりな勢いなのだ。

何でもかんでもウマいと感じがちで、プライベートじゃ「味覚がおかしい」と言われることが多い筆者。しかし伊良コーラの快進撃のおかげで「筆者の味覚もそう間違ってないはず」という自信を持てている


今週末は東京海洋大学の学園祭がアツい! プールでニジマス釣りや、ウミガメの煮込み、マグロの解体ショーもあるぞ!!

こちら、筆者の趣味全開でピックアップしたもので、反響とかは特に考えていなかった。ただ一つ確かなのは、ロケットニュースとは無関係な、生物オタクとの繋がり多めなプライベートのSNSアカウントにこの記事が流れてきたこと。

どうやら一番最後の「クロビシカマスが売られている」という情報が、一部のマニアックな深海魚マニアの興味を引いたようなのだ。行ったら買えなかっただの、この魚は買えただのという話が、筆者とは無関係に流れている。

そして公開されている記事を自分で見てみると、コメント欄にまさかの購入された方からのコメントが! 自分で広めた情報が元で、自分の目に見えるところで具体的に何かが起きているっていうのはなんだか不思議な感じでした。


【製作秘話】話題の『リアルサイズ古生物図鑑 古生代編』はどのようにして作られたのか / 製作陣に裏話を聞いてみた

古生物が好きで、かつ記事にて紹介している図鑑にピンポイントで関心のある方が対象というニッチな記事。興味がある人にはきっと楽しんでもらえたと信じたい。書いた本人は凄く楽しかった。

特に後半はお気に入りだ。版元の技術評論社の方も突然「食べたい古生物を教えてください」などと意味不明なことを聞かれて、さぞ戸惑われたはず。取材したときにはシリーズ化の予定もあるとのこと。是非また取材させて頂きたいものです。


【注意喚起】海外で子供を狙った新たな「自殺チャレンジ」が流行の兆し / 日本では未確認だが、子供を持つ親は知識として知っておくべき

この手の、ネットで自然発生的に湧き出てくる悪意のあるコンテンツはきりが無い。それこそサイダーの泡並みに四六時中世界のどこかで新しいものが発生したり、あるいは廃れたりしている。

つい先日も、子供向けなディズニーやマーベルのキャラクターが登場するアニメを装った、不適切な描写を含む動画が検閲の網をすり抜けて「You Tube Kids」上で子供たちの目に触れてしまった事件を一部のメディアが報じていた。

この件については、事故なのか故意によるものなのか明らかになっていない。しかし「悪影響のあるコンテンツに子供が晒された」という点では、記事で扱ったものと変わらない。たぶん今もどこかで、子供がネット上の悪意によって被害を受けていることだろう。

今の時代、もうこういったコンテンツから子供を完全に守るのは無理だと思うのだ。過激な情報にも全く動じないほど精神的に成熟するまで完全にネットから隔離すればいいのだろうが、これはナンセンス。

いっそのこと、小学校などでネット上の有害なコンテンツに対する対処法を、うまく直接的な表現を避ける形で教えるような取り組みを始めるべきじゃないだろうか。例えばアメリカの小学校では銃を持った人間に襲われた場合の対処方法を、子供たちに教えているし……


って、なんだかこれだけで記事1本になってしまいそう。というかすでに結構長い! しかも内容がカタい!! ということで、単純に楽しく書けたものから、思うところがあるものまで。筆者の「私的ベスト」はこの5本。

あれー? 毎回、もうちょっと能天気な感じで笑えるような記事を書こうと思っているんだけど、どう見てもそうなってないよなぁ……。あと、長くなりがちな気がする。今後はこの辺りを上手く調整して、より面白い記事を書いていけたらなと思っています。それではこの辺で、皆様よいお年を。

執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.
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