東京だと大体どの駅にもある立ち食いそば屋。行ったことがない駅に行く度、私(中澤)はどんな店に出会えるのかワクワクしてしまう。

JR浅草橋駅近辺を訪れた時のこと。線路の高架下に気になる店を発見した。まるで空いている隙間にハマったようなその店。外観からすでに味ありすぎだ。そこで、入ってみたところ……味ありすぎィィィイイイ

・匂い立つ裏ステージ感

この店の名前は「ひさご」。店の前に色々な物が置かれているせいか、のぼりに入り口が隠れているせいか、単純に肩寄せ合う狭さのせいか、ともかく「裏ステージ感」が半端じゃない。要するに、初見の人は結構入りにくい雰囲気だ。まあ、私は立ち食いそば評論家なので入るけど。

入店すると、入り口から奥に伸びるカウンターは3人入ればいっぱいな感じ。台風21号の影響で朝から大雨が降っていたその日。「やっと落ち着いたかい?」と大将が先客2人と台風の話で盛り上がっていた。話の内容から察するに、どうやら近所の店の人のようである。

・米類は持ち込み

そんな中、「きつねそば(税込350円)」を注文すると、江戸っ子っぽい勢いのある返事。なんとなく、地元民が集まるのも分かる気がする味のある大将だ。ちなみに、メニューは「天ぷら」「わかめ」「たまご」などかなり基本的なもののみ。米類はないようで「持ち込みしてください」という内容の貼り紙が。

・暗黒きつねそば登場

そば屋で米の持ち込みに言及している貼り紙を初めて見た気がする。何から何まで独特の味に満ちた空間だ。そしてついに、そばが到着したのだが……


黒い


つゆ・麺はもちろん、油揚げまで黒く色づいたきつねそばが登場。これぞまさしく『暗黒きつねそば』だ。ひと口食べてみたところ……


濃・厚!!


つゆの濃い甘辛さが舌に記憶を刻むようだ。さらに、そのつゆの味がじっくりと染み込んだ太めの麺がウマイ! だが、なんと言っても素晴らしいのは……


油揚げ。

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暗黒きつねそば

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暗黒に染まった油揚げは、噛んだ瞬間じゅわっとつゆがにじみ出す! このつゆを味わうのに、これ以上のトッピングがあるだろうか? いや、ない。そんな3つが三位一体となって口の中に攻めてくるのである。激ウマでないはずがないか。

外観も、店主も、そばも、全てが味ありすぎなこの店。濃厚なつゆには米も合いそうだ。次回は米の持ち込みに挑戦してみたい。

・今回紹介した店舗の情報

店名 ひさご
住所 東京都台東区浅草橋1-17-2
営業時間 月~金 6:45~18:30
定休日 土・日・祝

Report:立ち食いそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼濃厚なつゆに染まる暗黒きつねそばが味ありすぎィィィイイイ!

日本、〒111-0053 東京都台東区浅草橋1丁目17