2018年5月6日に行われたアメリカンフットボールの日本大学と関西学院大学の第51回定期戦。この試合において、悪質なタックルにより選手が負傷。その加害者にあたる日大の選手が22日に会見を開き、タックルをするに至った経緯について話した。

すでに監督を辞した内田正人氏はタックル指示について明言を避けたものの、加害者にあたる選手は「監督の指示があった」ことを語った。この件について、日大の公式Twitter・Facebookは炎上状態にあり、批判的なコメントが止まない状況が続いている。

・加害選手自ら会見

当該選手はこの日の会見で、内田前監督とコーチから圧力をかけられ、関学大クオーターバックを潰すことを指示されたことを明かした。しかし彼は、行動を起こした自分に非があるとして、アメフト選手を退く決断をしている。

なお、会見では代理人がアメフト部として聞き取りが行われていないことや、日大の一連の発表について、当該選手が納得しかねる部分が大いにあることも明らかとなった。


・不誠実、アンフェア

内田氏は監督を辞任したものの、日大側が被害者や関学に対して誠意のある対応をしているとは言い切れず、また積極的に原因を究明する姿勢がうかがえるとも言い難い。そもそも当該選手自らが弁護士を伴って記者会見を開くこと自体、不自然と言わざるを得ないだろう。

これらのことを受けて、日大Twitter・Facebookには批判コメントが相次いでいる。

内田氏が大学の常務理事を務めていることから、「理事を解任すべき」や「対応が不誠実」「フェアではない」などの意見がある一方で、複数の卒業生が大学の行く末を案じるコメントを投稿している。残念ながら現段階(2018年5月22日)で、十分な説明が行われているとはいえず、批判が収まる気配はない。


・来年130周年

日大ホームページを見ると、2019年は大学創立130周年を迎えるそうだ。そこには「130年の輝きと共に、未来を創る」(日大ホームぺージより)とある。会見を開いた選手は、アメフトの道を自ら退く決断をした。彼のアスリートとしての未来は日大で創られたのだろうか? 130年の輝きは、内田氏をはじめとする大学関係者に本当にあるのか? 今後の対応が気になるところだ。

参照元:日本大学、日本大学(TwitterFacebook)、朝日新聞
執筆:佐藤英典