変わり映えしない毎日に「現実逃避したいなあ~!」と思うことは少なくないと思うが、やはり現実から逃れる最高の方法は旅行ではないだろうか。

かくいう筆者も新しい経験が出来る旅行が大好きなので、毎年時間を作っては海外へ旅立っており、今年のゴールデンウィークは中欧クロアチアとスロヴェニア、イタリアの下側にあるマルタ共和国へ。そして、『魔女の宅急便』のモデルになったとも言われている、アドリア海の真珠「クロアチアのドゥブロヴニク」へ行ってきた。その街が素晴らしすぎたので紹介したいと思う。

・クロアチアってどんな国!?


アドリア海を挟んでイタリアの対岸に位置するクロアチアは、1990年代初めにユーゴスラビア社会主義連邦共和国からの独立で内戦が起き、国は大きなダメージを受けてしまった。

しかし、そんな暗い歴史がありながらも早急に復興を遂げたクロアチアは、現在 観光客から大きな注目を浴びる美しい国として知られている。

特に “アドリア海の真珠” と呼ばれる城壁に囲まれたドゥブロヴニクは、『魔女の宅急便』で描かれた街の舞台になったとも言われているのだ。そのせいか筆者がドゥブロヴニクに滞在している間も、ツアーではなく個人で訪れている日本人観光客を数多く目にした。

・紺碧のアドリア海と赤レンガのコントラストが美しい!


とにかく、城壁に設置された遊歩道から赤レンガで統一された町並みを眺めると、本当にメルヘンの世界にいるような気分になってしまう。また、ロープウェイで上った丘から眺めると……ドゥブロブニクを囲む紺碧のアドリア海と赤レンガのコントラストがまばゆいばかり。その絶景にはただただ溜息が出るのだ。

・カキが有名で新鮮な魚介類が美味しすぎる!


そして、クロアチア南部に位置するドゥブロブニクはカキの産地であるストンに近く、美味しいカキが食べられることでも有名。

日本のカキよりも小ぶりだが、しっかりと身がしまっていてプリップリ! クロアチア産のワインと一緒に食べると、まさに至福のひと時である。なお、カキだけでなくムール貝やイカ&タコといった新鮮な魚介類も美味なので、レストランに足を踏み入れたらどれを食べようか迷ってしまうこと間違いなしだ。

・物価が安い!


海外旅行をするとなると、やはり現地の物価が気になると思う。クロアチアはEU加盟国だが現時点ではユーロが導入されておらず、通貨はクーナ(1クーナ=約18円 ※2018年5月18日時点)が使用されている。

そのせいか物価が安く、観光客向けレストランなどはメチャクチャ安いとは言えないが、スーパーに行ったら物価の安さは一目瞭然! 

500ミリリットルの水や400グラムサイズのヨーグルトが約3クーナ(約54円)で、筆者が毎日通っていたアイスクリーム屋の巨大アイスは10クーナ(約180円)。レストランで食べるカキは、1個が12~15クーナ(約216~270円)ぐらいだった。

・治安は?


少し物騒なイメージを持たれがちなボスニアやセルビアに近いクロアチアだけに、「治安ってどうなの!?」と気になる人もいるだろう。だが、クロアチアもスロヴェニアもかなり治安が良いというのが筆者の印象。個人的には、日本にいる時と同じ感覚で過ごして大丈夫だと感じた次第だ。

現地に滞在中、筆者は夜に一人歩きしても不安を感じることはなかったし、筆者のように女一人旅をしている旅行者も少なくなかった。もちろん、人込みなどではスリや置き引きに注意する必要はあるが……。ちなみに、クロアチア人は英語が流暢な人が多くて発音も分かりやすいし、旅行中に言葉で困ることは全くなかった。

・とにかく人が優しい!

これまでに挙げた長所に加えて、なんといってもクロアチアは人が優しくて素晴らしいの一言に尽きる。

筆者が滞在していたアパートでは、筆者が到着するなりホストのおばちゃんが焼きたてのローストチキンを振舞ってくれたほか、一度利用したタクシーのおっちゃんが、次の日に道を歩いている筆者を見かけてクラクションを鳴らし、「お~い! 楽しんでいるかい!?」と声をかけてくれた。

それだけではない。たまたま見かけて入ったクラフトビール店では、マネージャーの米女性が翌日に開かれる開店パーティーに招待してくれ、パーティーで大勢の人と話が出来て最高に楽しかった。

そのパーティーで知り合った米男性は、今までに70カ国以上の国を旅行してきたそうで、ドゥブロヴニクの魅力に取りつかれてからは他の国には行かなくなったらしく、「毎年クロアチアに戻って来ている」と言っていた。筆者もクロアチアに惚れ込んでしまったので、彼の話に納得なのであった。

・ニャンコ天国!


それから、筆者は訪れるまで知らなかったのだが、ドゥブロヴニクはギリシャの島のようにニャンコ天国である。至るところに猫ちゃん達がいて、黒猫を見かけた時には「あ! 『魔女の宅急便』のキキだ!」と思わず口にしそうになった。 

ちなみに、筆者がアドリア海を一望のもとに見下ろせる絶景カフェでビールを飲んでいると、周りがカップルだらけの中ひとり旅の筆者を不憫に思ったのか、ニャンコが隣の椅子に座って連れになってくれた。どうやらクロアチアは人が温かいだけでなく、ニャンコも気が利くようである。

今回はドゥブロヴニクのみについて語ったが、他にも信じられないほど美しい絶景国立公園も訪れたので、次の機会に紹介できればと思う。やはり旅は最高だ。とにかく世界は広く、行きたい場所が山ほどあるので、これからも冒険を続けていきたいと思う。

Report:Nekolas
Photo:Rocketnews24.

▼中世時代の色が濃く残るドゥブロブニクは、映画やドラマのロケ地になることも多い

▼本当にニャンコがいっぱい!

▼紺碧のアドリア海と赤レンガの町並みのコントラストが美しい!

▼確かに町並みが『魔女の宅急便』を思わせる

▼中世時代にタイプスリップしたみたい!