最新作『君たちはどう生きるか』公開で、再び大きな注目と熱狂を生み出しているスタジオジブリ。ちょうど時を同じくして、ドリームトミカから「魔女の宅急便 ジジ」「となりのトトロ オート三輪」が発売された。

ジジといえばキキの相棒の黒猫。ちょっとシニカルなところがありながら、お調子者で愛嬌のある振る舞いは、誰もが愛さずにはいられない。筆者も大好きだ。

ところで、トトロのオート三輪はわかるとして「ジジがトミカになった」と聞いて想像する姿はどんなものだろうか。


・ジジがトミカになったなら……

筆者が瞬間的に連想したのはこうだ。もはや「ミニカー」ではない!

アニメ、ゲーム、サンリオキャラクターなど、さまざまな作品との夢のコラボレーションを実現しているドリームトミカ。


これまでもスヌーピーやポケモンなど生き物をモチーフにしたモデルはあったが、それらはあくまで「キャラクターをもとにデザインした車」もしくは「キャラクターが乗車した車」だ。

「マリオカートに乗ったマリオ」「パレードのフロートに乗ったミッキーマウス」など、もとからミニカーにぴったりのシチュエーションもある。


そしてジブリとのコラボ「ジブリがいっぱい」ではこれまで『となりのトトロ』のネコバスや、『天空の城ラピュタ』のタイガーモス号など、陸海空は混在するもののやはり「乗り物」がセレクトされている。

ジジをデザインしたラッピングバスや乗用車……も考えられなくはないが、世界観が合わないし、そもそも理由がない。これは「ジジそのもの」と考えていいだろう。


ジジのトミカが許されるなら、もうすべての生き物が解禁だ。2本足、または4本足にタイヤをつければいいわけだし、なんなら足がなくたっていい。


これはもうミニカー界のパラダイムシフト、時代の転換点である! トミカの世界はビフォージジとアフタージジに二分されることだろう。歴史が変わる画期的な瞬間だ。そんなことを思いながら実際の商品を手にした筆者……


そ……


そ……


そっちかぁぁぁぁぁぁ!




プレゼントとして届けて欲しいといわれた黒猫のぬいぐるみを森に落としてしまったキキ。身代わりになり、ぬいぐるみのふりをして鳥カゴに収まるジジの姿である!

たしかにこれなら4本足にタイヤをつけるよりも自然。ジジ視点で考えると、中に入ったまま運搬されるわけだから乗り物と呼べないこともない。

後ろ姿はどことなく『オバケのQ太郎』を彷彿とさせる。ダイキャスト素材でしっかりとした重量感があるが、カゴを覆うやわらかな布の質感を表現。

底面にはしっかりタイヤつき。ちなみにトミカなので、チョロQのようなプルバック走行はしない。

鳥カゴの中をのぞき込むと、細かいところまでしっかりと作られている。「カゴの中に見えるジジはぬいぐるみではない設定なので、左右対称ではなくジジらしいフォルムを追求」したのだそう。

ぬいぐるみのふりをして、じっと動かず「おすまし」して固まっているシーンを完全再現! かわいぃぃぃぃ!!

個人的には鼻先のチョンとしたシルエットが最高だ! ほんの数センチの体高なのに、ヒゲも描かれているぞ。も、も、萌え……!!

カゴ編みの部分もしっかり再現し、素晴らしい出来映えである。扉が開くなどのギミックはないものの、トミカらしい素材の高級感があり、ジブリ作品の画面からそのまま飛び出したようなカラーリングも優しい雰囲気を生み出している。

大人が飾って楽しめる秀逸なコレクターズアイテムだ。


しかし……しかしである。


認めざるを得ない。これ以上「ジジにとっては乗り物」とかいって自分を偽ることは不可能だ。


ミニカーでは……ない。



・AmazonほかECモールで販売中

「ドリームトミカ ジブリがいっぱい 06 魔女の宅急便 ジジ」(税込1320円)は2023年7月15日発売。タカラトミーモールでは現在在庫なしだが、AmazonなどのECモールでは販売中だ。

ジジの愛らしい姿を眺めているうちに、すっかり『魔女の宅急便』を再び観たくなってしまった。優しい世界を舞台に、大人へと変わる少女のこころの揺らぎを描いた不朽の名作といえよう。

なお、執筆中に急いで「魔女の脱臼便」と誤変換したままエンターキーを押してしまい、学習されて第一候補に出てくるために何度も同じことを繰り返して発狂したのは余談だ。

もしATOKをお使いなら該当の単語を選択して「Ctrlキー+Deleteキー」(Windows)または「control+fn+deleteキー」(Mac)で削除できるらしい。参考までに……。


参考リンク:タカラトミーモールAmazon
執筆・イラスト:冨樫さや
Photo:RocketNews24.
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