世界的に進むキャッシュレス化の流れ。すでに中国のマクドナルドでは、現金用のレジが見当たらないというところまで来ているのは以前お伝えした通りだ。この流れは今後ますます勢いを増し、現金払いという概念自体がなくなる時代も近いのかもしれない。

日本でもキャッシュレス化を推進するべく、経済産業省が動き出している。が、今のところあまり普及していないのが現状だろう。スーパーやコンビニなどで見ていても、財布から現金を出す人の多いこと多いこと。キャッシュレス化を進めているはずのローソンは、現金払いの客に対応するため、何とも時代遅れなレジを導入せざるを得ないようである。

・世界的に進むキャッシュレス化

話は戻るが、中国のとあるマクドナルドでは、現金用のレジが見当たらないらしい。あるのは「スマホ決済用」のセルフレジと、「その他モバイル決済・カード払い用」の有人レジのみ。それだけ現金で支払う客が少ないということだろう。詳しくは過去の記事をご覧いただきたい。

私(あひるねこ)も今年中国に行ってきたのだが、スマホで決済する中国人の多さに驚いたものだ。同時に、キャッシュレスに対応する店舗の多さにも驚いた。個人経営の小さな定食屋でもスマホ決済が可能で、もはやキャッシュレスが当たり前になっているのだ。それは、日本ではあまり想像できない光景だった。

・日本の現状

もちろん、日本でも大手企業はキャッシュレス化をどんどん推し進めている。コンビニではクレジットカードや Suica、iD、楽天Edy など、大体の決済手段が利用可能だ。にもかかわらず、実際には現金で支払いたがる客が非常に多いらしい。

・衝撃的な数字

流通ニュースによると、ローソンは2018年6月、既存店に自動釣銭機付き POS レジを本格導入するとのこと。キャッシュレス化を進めているはずが、現金払い用の設備に資金を投入するという決定にも驚きだが、その理由を語る竹増社長の発言はさらに衝撃的なものだった。

「時代の流れは、キャッシュレスだが、現在、現金での購入が8割という現状の課題解決のため、新型レジを導入する」

そう、驚くべきことに、ローソンの買い物客の8割が現金で支払いをしているというのだ! 中国でも現金用レジが姿を消しているというこの時代に、日本ではキャッシュレス決済を利用する客がたった2割しかいないのである。想像をはるかに上回る数字に、私は少々愕然としてしまった。

・なぜ現金?

スマホ、クレジットカード、Suica などなど。今の時代、キャッシュレス決済の手段を一つも持っていないという人は少数だろう。なのに、なぜ日本人は現金で支払いたがるのだろうか? 個人的には現金払いに何のメリットも感じないのだが、そのことについてはいずれまた書きたいと思う。

もちろん、この8割という数字はローソンに限ってのものだ。しかし、あらゆる世代が利用するコンビニでさえもこんなことになっているとは……。世界的に加速するキャッシュレス化の流れの中、日本はこれからどうなっていくのだろう? 今後の動向を見守りたい。

参照元:流通ニュース
執筆:あひるねこ
イラスト:沢井メグ
Photo:RocketNews24.