突然だが、あなたが最後に「公衆電話」を使ったのはいつだろうか? 私(あひるねこ)はというと、正直まったく思い出すことができない。高校生の時に携帯電話を手に入れて以来使っていないような気がする。そもそも、公衆電話を見かけること自体が最近では少なくなったが、これも時代の流れなのかもしれないな。

そんな中、警視庁警備部災害対策課が発信した「公衆電話についてツイート」が現在話題になっている。内容は、災害時の有効な連絡手段である公衆電話の使い方を、今の子供たちは知らないのでは? というものだ。たしかにそうかも……! お子さんをお持ちの方は、思わずハッとしたのではないだろうか。

・使わなくなった公衆電話

思い返してみると、昔は財布にテレホンカードが入っているのが当たり前だった。出先から自宅などに連絡する時は、公衆電話を使うのが普通だったと思う。それが今では、最寄りの公衆電話の場所さえよく分からない有様だ。30代の自分でさえそうなのだから、今の子供が公衆電話に触れる機会など皆無だろう。

・話題のツイート

そのことに対し、警視庁警備部災害対策課の Twitter は以下のように注意を促している。

「公衆電話は、災害時の有効な連絡手段の一つです。小1の息子にその話をすると『公衆電話? 僕、使い方知らないよ。』私はハッとして、すぐに息子と使い方を練習しました。スマホの操作はできても公衆電話の使い方を知らないお子様も多いのでは? お子様と公衆電話の使い方を確認しておくと安心です。」

生まれた時からスマホがあったような超デジタルネイティブ世代の子供たちにとって、公衆電話などは旧時代の遺物でしかないはず。もしかすると、固定電話そのものを使ったことがない子もいるかもしれない。……なんだか急に自分がおっさんになった気分だな。

・公衆電話は超有能

だがしかし、公衆電話はただの電話にあらず。災害等緊急時における有効な通信手段という側面を持っているのだ。ここで、総務省が発表している公衆電話の2つの特徴をご紹介したい。

①災害等の緊急時において電話が混み合い、通信規制が実施される場合であっても、規制の対象外として優先的に取り扱われる。
②NTT東日本・NTT西日本の通信ビルから、電話回線を通じて電力の供給を受けているため、停電時でも電話をかけることができる。

いかがだろうか。思わず「公衆電話さんスゲェェェェェェエエ!」と叫びたくなるほど高スペックである。と同時に、このことを知っておくことの重要性もお分かりいただけたはずだ。緊急時の公衆電話の使用方法も併せてお伝えしよう。

・緊急通報(110番、119番等)

デジタル公衆電話:受話器を上げ、そのまま110番等を押す。
アナログ公衆電話:受話器を上げ「緊急通報ボタン」を押した後、110番等を押す。

・災害発生時等

デジタル公衆電話:受話器を上げ、そのまま電話番号をダイヤルする。
アナログ公衆電話:受話器を上げ、硬貨・テレホンカードをいったん投入し、電話番号をダイヤルする。通話終了後、硬貨・テレホンカードはそのまま返却される。

災害等緊急時は、硬貨やテレホンカードは不要となる(災害発生時等のアナログ公衆電話を除く)。公衆電話にはデジタル公衆電話とアナログ公衆電話の2種類があり、使用方法がやや異なるので注意が必要だ。ぜひ覚えておいていただきたい。

・もしものために

こういったことは、過去に公衆電話を利用していた大人でも意外と知らなかったりするのではないか。それが子供ならなおさらである。親御さんは、公衆電話の使い方だけではなく、電話がある場所などもお子さんにしっかりと教えてあげるといいだろう。

参照元:Twiter @MPD_bousai総務省(PDF)
執筆:あひるねこ
Photo:RocketNews24.

▼話題のツイート

▼こちらがデジタル公衆電話

▼こちらがアナログ公衆電話