本日2018年1月24日、京王電鉄は新たに運転を開始する座席指定列車「京王ライナー」の概要を発表した。2月22日から新宿発・橋本行、新宿発・京王八王子行で夜間の時間帯に運行がスタートするらしい。京王線の座席指定列車はこれが初とのことだ。

京王線には特急・準特急が存在するが、「京王ライナー」はそれらよりも停車する駅が少なく、現時点で最速種別の列車となる。そして今回、特急も止まる主要ポイントであるにもかかわらず、その停車駅から漏れてしまった気の毒な駅があるのだ。そう、調布駅である。

・京王ライナー爆誕

新宿を出発し、夜間時間帯に橋本行と京王八王子行で1時間に1本ずつ、1日合計10本が運行する「京王ライナー」。乗車券に加え、400円の座席指定券を買うことで乗車できる。京王線は新宿からすでに混み合うので、ゆっくり帰ることができるのは魅力だ。以下で、その停車駅を改めて確認してみよう。

新宿発・橋本行:新宿 → 京王永山 → 京王多摩センター → 南大沢 → 橋本
新宿発・京王八王子行:新宿 → 府中 → 分倍河原 → 聖蹟桜ヶ丘 → 高幡不動 → 北野 → 京王八王子

・停車しない主要駅も

私(あひるねこ)は学生の頃、新宿から京王八王子行きの特急や高尾山口行きの準特急を利用していた。その私からしても、明大前に停まらないのは、まあ理解できる。新宿から明大前は割とすぐ到着するので、座らなくても別に平気かな? という感じがするからだ。

・調布さん、ハブられる

しかし、今回完全にハブられてしまった調布駅。ここは正直、微妙なラインではないか? 例えば府中まで座れないとなると、これはちと厳しい。しかし、調布までなら……ギリッ! ギリで何とかなりそうな気がする。ただ、明大前から調布ってけっこう長い気もするし……。そう、微妙である。

加えて、調布民には調布に住んでいるという、ある種のプライドがあると思うのだ。ではここで、私が考える各駅の一般的なイメージを書いてみよう。あくまで一般的なイメージだぞ。一般的だからな。私に怒らないでくれよ。

明大前:明治大
府中:刑務所
分倍河原:特になし
聖蹟桜ヶ丘:耳をすませば
高幡不動:なんか強そう
北野:たけし
京王八王子:東京の端

・調布民の声

イメージ的に、調布は決してこれらの駅には負けていないと思うのだがどうだろう。しかし、今回盛大にスルーされてしまったことで、調布民はそのプライドを傷つけられる結果となった。一部ではあるが、彼らの心の声をご紹介しよう。

「調布通過は驚いた」
「屈辱……」
「なんでよ、なんでよ、ええ、ええ、京王ライナー調布止まらない」
「信じられるかい? 京王ライナーは調布を通過するんだよ。でも分倍河原には止まるんだよ」
「都市開発がすすんでいる調布なのに……」
「調布止まらずに分倍河原止まるのほんと謎」
「調布をすっ飛ばすのに北野には止まるのか」
「調布に止まらないなら用はねえ」
「調布通過の意図がちょっとよくわからん」
「止まらん方がいいのはわかっとるんやけど、止まれや」

・憎しみの連鎖

分倍河原に停車することに対し、やたらとイラついている人が多いのは笑った。さらには「千歳烏山ざまぁ」という声もあり、京王線内でお互いにディスり合うという事態が発生していてこれまた笑ったぞ。まあまあ、みんな落ち着きたまえよ。

京王多摩センターまで最速24分、京王八王子までは最速35分というこの「京王ライナー」。平日は新宿発が深夜0時台まであるとのことなので、仕事帰りの会社員たちにとっては朗報であるに違いない。最後になるが、調布と同じくハブられた京王稲田堤のことも、どうか忘れないであげて欲しい。

参照元:京王電鉄(PDF)
執筆:あひるねこ
イラスト:RocketNews24.