日本国内だけにとどまらず、世界でもトップクラスの知名度を誇る「新宿」。以前、新宿駅が世界一利用者の多い駅としてギネスに認定されているように、さまざまな店がしのぎを削る激戦区となっている。

そんな新宿で半世紀以上も続くとんかつの老舗がある。その名は「すずや」だ。今回は同店の名物『とんかつ茶づけ』をレポートしたい。果たして、とんかつの老舗が作るお茶づけとは、どんなものなのだろうか。

・歌舞伎町「すずや 新宿本店」

筆者が訪れたのは、歌舞伎町入り口付近のビル5階にある「すずや 新宿本店」だ。同店のホームページによると、1954年に「民芸茶房 すずや」をスタート。後に人間国宝級の人々が通う店にまで成長したという。

エレベーターで5階に上がると、高級感があって落ち着いた雰囲気の店舗フロアに到着。メニューを見ると、名物の「とんかつ茶づけ」には、定番醤油、からし醤油、にんにく醤油の3種のソースがあり、注文時に選ぶシステムとなっていた。

値段は普通サイズで税込1530円と少し高め。しかし、歌舞伎町という土地、老舗だと考えたらそれくらいでも不思議ではない。また、半世紀以上の実績があることは、それだけお客さんが納得する味を提供し続けていることにも繋がる。なんだか、食べる前からおいしさが保証された気分になってきた。

ただ、食べないと真実は分からないというもの。今回はスタンダードな定番醤油味を注文した。5分ほど待ったところで……キターーー! テーブルに料理が到着。日曜日の夕飯時だったため用意万全だったのか、揚げ物にしてはずいぶんとスピーディーだ。

テーブルに置かれた鉄板には、とんかつの上にたくさんの炒めキャベツときざみのりが乗っている。その他、ご飯、味噌汁、漬物がセットで、とんかつ以外おかわり自由だった。

・普通に食べてみる

まずは炒めキャベツをひとくち味わう。キャベツの甘みと、きざみのりの香り、そして醤油ソースの風味が噛むたびに感じられる。味付けがしっかりしているので、これだけでもご飯がすすむぞ。

続いてとんかつを食べてみると……柔らかっ! 肉の種類はヒレで、あっさりかつジューシーだ。醤油ソースが程良く染みていて、塩分の濃さも絶妙。こちらもまたご飯が止まらなくなる味わいである。

・とんかつ茶づけを実食

その後、とんかつが残り3切れになったところで、いよいよとんかつ茶づけを実食。ご飯の上にとんかつ、キャベツ、高菜の漬物をのせて、静岡産のお茶をかけると完成だ。本当においしい組み合わせなの? と思いつつ、フーフーしてからズズズっといただくと……!!

さすがはとんかつの老舗である。野菜や肉の旨味、漬物の塩分など、素材の味がお茶に染み出ていてウマい! 珍しい食べ方ではあるが、いざ味わってみると違和感なくサラッと食べられた。

・自然なハーモニーが楽しめる一品

すずや名物の「とんかつ茶づけ」は、キャベツ、とんかつ、漬物、それぞれがしっかり仕上がっていながら、お茶づけにしても自然なハーモニーが楽しめる一品だった。新宿以外にも店舗があるので、まだ食べたことのない方は1度立ち寄ってみてはいかがだろうか。

・今回ご紹介した飲食店の詳細データ

店名 すずや 新宿本店
住所 東京都新宿区歌舞伎町1-23-15 SUZUYAビル5階
時間 11:00~23:00

参考リンク:すずや
Report:K.ナガハシ
Photo:Rocketnews24.

▼すずやの名物『とんかつ茶づけ』

▼普通に食べてもウマいが……

▼お茶づけにしてもウマい

▼ぜひ1度ご賞味あれ!

日本、〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1丁目23−15