来年で「平成」が終わる。そう考えると、私(中澤)が生まれた昭和57年はもはや遥か昔だ。「こんな時代もあったんだー」って、小学生が教科書見て思うレベル。
そんな昭和のひと桁代に建てられた有形文化財の廃旅館が長野県渋温泉の「臨仙閣」である。建てられたのは昭和4年! なんと日中戦争より前だ。今回、そんな「臨仙閣」の中を特別に見せてもらうことができたためレポートしたい。
・レトロ極まれりな佇まい
「臨仙閣」は、同じく長野県渋温泉にある有形文化財「金具屋」の別館である。金具屋はジブリ映画『千と千尋の神隠し』の「油屋」のモデルになったという噂の宿で、以前の記事でご紹介したイベント「音泉温楽」で訪れた際に「臨仙閣」の中を見せてもらうことができた。
・温泉あり
旅館は、ところどころ壁にひび割れが走っており、ガチの囲炉裏もあったりする。源泉があるらしく、地下に降りてドラクエのダンジョンのような道を上下左右にくねくね進むと、こんこんと湧き出る温泉も。
旅館としては廃業している臨仙閣だが、時々、DJイベントなどに使用されているのだとか。「音泉温楽」の打ち上げもここで行われた。
なお、イベントは9日と10日の1泊2日で2日目は14時に終わったのだが、スタッフたちは前乗りして渋温泉に3泊4日しているという。満喫しすぎじゃね?
それはともかく、有形文化財と聞けば、ついつい固い想像をしてしまいがちだが、「金具屋」や「臨仙閣」は今も現代に合わせて使われているところが面白い。歴史ある建物だが、その歴史以上に今後に注目だ。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼「臨仙閣」内部画像集
▼夜はオーラがある
▼押し入れの天井
▼営業時の料金
▼現代的な匂いのするフロア
▼「音泉温楽」の打ち上げもここだった
▼満喫しすぎじゃね?