アストロズとドジャースが激突し、最終戦までもつれた2017年のMLBワールドシリーズ。11月2日に行われた試合は、アストロズが勝利して球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

まさに世界一を争う舞台にふさわしい頂上決戦となった訳だが、一方フィールド外で驚くべき出来事があったようだ。ファンの信じられないような行為の詳細は、以下の通りである。

・ホームランボール巡ってファンが問題行動

目を疑うようなシーンがテレビカメラに映っていたのは、第5戦の9回表でのこと。ドジャースは9−12と王手をかけられる寸前に追い込まれていた。だが、諦めないドジャースはプイグ選手の2ランホームランから猛反撃。土壇場で同点に追いついて延長戦に持ち込んだ。

そんななか、そのプイグ選手の2ランホームランが、アストロズファンの待つレフトスタンドに飛び込んだ時に事件の引き金は引かれていた。一部始終をあえて簡潔に文章で表すと次のようになる。

プイグ選手がホームラン → アストロズファンの女性がホームランボールをキャッチ → 近くにいたアストロズの男性ファンが強奪 → しかもグラウンドに投げ捨てる → 周囲は唖然

……といった流れである。対戦相手のホームランといえども、ワールドシリーズのホームランボールを手に入れるなんて一生に一度あるかないかの記念だけに大喜びするのも無理はないだろう。だが、1点差に迫られたことで、男性ファンはとっさにボールを強奪してポイッ……まさかの行動に出てしまったのだ。

・投げ捨てた男性は義兄だった

それから、かなりの修羅場に……となってもおかしくないが、実をいうとボールを投げ捨てた男性はキャッチした女性の義兄。その時こそ女性はキレたようだが、試合後は義兄の行動を許して仲直りしたようだ。結果的にアストロズが勝利したことが、女性を寛容な気持ちにさせたのかもしれない。

過去にもホームランボールをグラウンドに投げ捨てたファンはいた。しかしながら、勝負事は勝者がいれば敗者もいる。悔しい気持ちは分からなくもないが、健闘を讃えるのがファンの本来あるべき姿ではないだろうか。

参照元:MLB.com(英語)
執筆:原田たかし

▼強奪するのは0:30あたりから