富士そば、小諸そば、ゆで太郎など、都内には有名なそばチェーン店がいくつかある。よく知らない場所に行った時、コスパに信頼がおけるこれらの店は、そば好きにとって大きな味方だ。ただ、味においては平均点という印象はぬぐえないのも事実である。

チェーン店の安心感をとるか、個人経営の店に入って激ウマの可能性に賭けるか……食べ歩きとはせめぎ合いだ。だがもし、激ウマなチェーン店があったらどうする? 私(中澤)なら即入店! そんな店『文殊』をご紹介したい。

・『文殊』との出会い

ある日のこと、東京メトロ都営新宿線で馬喰横山駅の改札に続く階段を上っている時、どこからともなくそばの香りが漂ってきた。ちょうどお昼時、お腹が鳴る。

そば屋は改札を出てすぐ横にあった。ガラス張りの壁に掲げられた木のメニュー。その下に紙で貼られている「岩のりそば(430円)」に惹かれた。“岩のり” というチョイスがすでに良い味を出しているじゃないか。というわけで、入店し食券を購入。

・美しいコントラスト

満員の店内では7人ほどが立ち食いしていたのだが、カウンターでそばをもらうと同時に、1人のお客さんが席を空けてくれたおかげで落ち着くことができた。

そばを覆うような岩のりの上に、ゆずの切れ端が乗せられている「岩のりそば」。そのコントラストは美しく、磯の香りが食欲を刺激する

・衝撃のつゆ

食べてみたところ、口の中でさく裂する海の恵み。豊潤な磯の風味が口いっぱいに広がった。細めのそばはコシが強く、次から次へと食べたくなるのど越しの良さである。そこに、ほのかなゆずの風味が絡んでとても爽やかだ。ウマイ! 続けて、つゆを飲んでみると……

ウメェェェエエエ! つゆが抜群にウマイぞ!! コクの深い濃厚な甘辛味は、飲んでいて全く飽きない。ずっと飲んでたい! まだまだ飲みたいーーーーーー!!

……あ、無くなった。一瞬にしてつゆを飲み切ってしまった。このつゆ、駅そばの430円のそばにしてはハイブリッドすぎるだろ! 

・見つけたら即入店

なお、後で調べてみたところ、『文殊』は首都圏で11店舗を展開しているチェーン店であることが分かった。チェーンでこのつゆってまじかよ……。もし、どこかで『文殊』を見かけたら即入店することをオススメしたい。

・今回紹介した店舗の情報

店名 文殊 馬喰横山店
住所 東京都中央区日本橋横山町4-13
営業時間 月~金6:30~23:00 / 土・日・祝7:00~21:00
定休日 無休

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼岩のりとゆずがベストマッチで爽やかさMAX

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