来日した外国人が驚く光景のひとつに「無人販売所」がある。小屋に農産物などが置いてあり、欲しい人はお金を入れて持って帰るというアレだ。善意で成り立つこのシステムに「ウチの国じゃ考えられない!」と驚嘆する人も多いのだとか。
さて所変わってお隣中国で「完全無人のコンビニ」が注目されているという。一体どうやって運営してるの? その様子を見てみると、なんという近未来! 日本では見たこともない無人コンビニが展開されているのだ。
・中国の無人コンビニ
話題の無人コンビニの名は『ビンゴボックス(缤果盒子 / BingoBox)』というそうだ。動画を見てみると、そこには全面ガラス張りの小さなコンビニが映し出されている。
24時間営業なのに、入口には鍵がかかっている。客がスマホで入口のQRコードを読み込み、開錠して初めて入れるのだ。
・現金は使えない / スマホ決済のみ!
中は一般的なコンビニと同じ。お菓子、飲み物、ちょっとした雑貨やオモチャまで何でもあるぞ! なお、お支払いは、Wechat Pay やアリペイなど中国国内のスマホ決済のみ。
一見、現金が使えないというのは不便にも聞こえるが、いま中国ではスマホ決済が爆発的に普及している。現金お断りの店さえあるくらいだ。これは利用者にとって利便性が高く、現金を置いておく必要がないのでコンビニオーナーも安心だろう。
・万引きすると閉じ込められるシステム
さて「無人」となると心配なのが万引きであるが、ここは中国、考えた! なんと、万引きすると店内に閉じ込められる仕様だというのだ。さらに警報が鳴り、オンライン経由ですぐに通報されるという。こうなれば袋の鼠。“完璧な万引き対策” とのことである。
・プレ営業中、万引きゼロ!
ネット上では「利用してみたい」などと興味津々な声が目立つが、「他の客が出るときにくっついて出たらどうなるの?」「店内で中身だけ食べて箱だけ棚に戻したらどうなるんだろう」という心配の声も寄せられている。
たしかに、泥棒はずる賢いものだ。何かしら方法を考えそうなものだが、公式サイトの動画によると180日のプレ営業期間中、窃盗や器物破損等の被害はなかったそうだ。マジかよ!?
・中国、未来行ってた
現在、ビンゴボックスは広東省、上海市、浙江省などに展開しているそう。また、一般のコンビニに比べて開店資金も少なく済むので、事業主からも熱い視線を集めているという。今後はもっと増えていくのかも。
ただ、利用には中国のスマホ決済システムが必要、つまり現地のスマホに銀行口座が必要なので短期の旅行者にはちょっとハードルが高い。中国さん、昔から切符だの泊まれるホテルだの、何かと外国人には厳しいよね……。だが、ここに行けば日本にはない “未来” がある。一度は利用してみたいものである。
参照元:YouTube、BingoBox、澎湃新聞(中国語)
執筆:沢井メグ
▼紹介動画
▼台湾メディアが実際に利用した際の動画