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2011年にシリア紛争が勃発して以来、シリア難民の数は増え続けている。ヨーロッパ諸国が難民を受け入れているが、難民受け入れの資金と物資不足は深刻化するばかりのようだ。

そんななか、ある学生がシリア難民のために、「寝袋やテントにもなるコート」を考案し話題となっている。1人でも多くの難民にコートが行き渡るよう、大量生産のためにネットで寄付金を募集している ‟1つで3役をこなすコート” について紹介したい。

・学生が「1つで3役をこなすコート」の試作品を作成

寝袋やテントにもなり、寒い時は上着としても着用できる、なんともマルチタスキングなコートを考案したのは、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで服飾デザインを学ぶ学生たちだ。

彼らは、シリア難民が直面している苦境に心を痛め、ロンドンの衣類ブランド「Wall London:ウォール・ロンドン」と同校教授の協力を仰ぎ、1つで3役をこなすコートの試作品を完成させた。

・持ち運びも楽で保温・防水性も抜群!

高密度ポリエチレン不織布のタイベックが素材として使われているコートには、書類などの所持品を入れられるポケット多数とフードが付いており、防水性のため水に濡れる心配がない。

また、軽い素材なので持ち運ぶ時の負担が少なく、スペースブランケットのように保温性も高いため、多目的に使用できるようになっている。そして、コートの縫い目にはプラスチック製の棒が仕込まれていて、それを使って組み立てれば、コートがテントに! 大人1人と子供1人が寝られるほどの大きさになり、テントにしない場合は寝袋としても使うことが可能である。

・ネットで寄付金を募集中!

多目的コートは現在、ネットで寄付金を募るサイト「KICKSTARTER:キックスターター」でキャンペーンを展開中だ。目標金額は30万ポンド(約5200万円)に設定されていて、締め切りまで16日を残した現時点で、1826ポンド(約33万3000円)を集金している。

この多目的コートがあれば、きっと多くの難民の役に立つに違いない。それだけに、寄付金の目標額が達成され、大勢のシリア難民の手にコートが行き渡ることを願いたい。

参照元:TwitterKICKSTARTERMashable(英語)
執筆:Nekolas

▼ロンドンの学生が、シリア難民のために多目的コートを考案!

▼こちらがその紹介動画だ