突然だが、筆者は無類の貝好きである。生でもいいし、火を通してもいい。1日3食どころか5食が貝でも余裕のOKだ。たまに「もしかしたら前世はラッコだったのかも……」と思うほど、とにかく貝類全般が大好きなのだ。
そんな貝大好物の筆者は、4年ほど前に北海道で食中毒になってしまった。原因は……貝である。詳細は後述するが、結論からいうと筆者は食中毒発生から わずか4日で、苦手になりかけた貝を再び愛することに成功した。今回は「大好物で食中毒になった場合、もう一度それを好きになる方法」を伝授したい。
・北海道でのできごと
あれは4年ほど前のこと。出張先の北海道・新千歳空港に降り立ってから、たったの3時間半の間に起きた「電光石火の物語」であった。筆者はお昼の12時半に新千歳空港に到着し、そのまま電車で札幌駅へ。そしてすぐ近くの回転寿司屋でお昼ご飯をいただいた。
このとき同僚も一緒だったのだが、私は貝メインで同僚は1つも貝を食べていない。ご飯を食べ終えたのが14時すぎで、そのまま2人で職場へ向かった。しばらくすると、何か様子がおかしい。体の中で渦が巻いている……? 同僚から「顔が白いよ」と言われ「大丈夫」と返したが、実は全然大丈夫じゃなかった。
・わずか3時間半の間に
まずは強烈な吐き気が襲ってきてトイレへGO。汚い話だが嘔吐を繰り返していると、下半身からも「ヤバイよヤバイよ警報」が鳴り響く。トイレの中で立っては座りを繰り返し、完全にグロッキーになっているところを、そのまま病院に担ぎ込まれたのだ……。
意識が朦朧(もうろう)とする中、気が付けば腕には点滴用の針が刺されている。時計に目をやると時刻は16時……。つまり北海道に降り立ってからわずか3時間半後には、病院のベッドの上で治療を受けていたことになる。3時間31分前に、これはノストラダムスでも予言できなかったに違いない。
・貝をもう1度愛するために
言うまでもなく、貝類による食中毒はハンパなくキツイ。診察してくれた初老のおじいちゃん先生は「貝毒は死んじゃうこともあるんだよ。ふぇっふぇっふぇ」と笑っていたが、そのときは愛想笑いも出来ないほど体力を奪われていた。おそらくハンパな貝好きなら、貝を二度と食べられないだろう。
──だが筆者は違う。前世がラッコレベルの貝好きである。それなりに体力が回復した4日後、もう一度同じ店に出向き、同じメニューをモリモリ食べた……! さすがにちょっと怖い気持ちもあったが「ここで貝を嫌いになったら人生の楽しみが減っちゃう!」と考えたのだ。
結果的にそこで再び食中毒になることはなかった。もちろん今でも貝が大好きである。つまり大好物で食中毒になってしまった場合、なるべく早いうちに同じものを食べるのが一番手っ取り早い。その際「今までどれほど大好物に楽しませてもらったか?」を考えると勇気が湧いてくるぞ。
ただし、この方法は医学的な根拠に基づいたものではないから、実践の際はくれぐれも慎重に、自己責任でお願いしたい。「こんな方法もあるよ」程度に、覚えておいていただけたら幸いだ。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼今でも貝が大好きさ! 特に牡蠣は最高さ!!