私(佐藤)は先日、北海道の網走市を訪ねた。網走には日本最北端の刑務所があり、旧刑務所の建造物「五翼放射状平屋舎房」は世界最古にして最大の木造行刑建造物として、有形文化財に登録されている。観光資源のひとつが刑務所という、全国でも稀な場所である。
当然、土産物は刑務所や監獄関連のものが多いのだが、もしも網走でなければ「不謹慎ではないかな?」と思ってしまうものまで販売している。さらに女満別空港には、驚くべき注意書きがあるのだが、その内容がなんとも網走らしいのだ。
・刑務所関連商品随一の場所
観光名所のひとつが「博物館網走監獄」である。これは、旧刑務所の建造物の数々を復元・再現しており、刑務所の歴史を学ぶことができる場所だ。おそらく、刑務所関連商品を販売しているお店のなかで、もっとも品揃えが多いのがここの土産物屋ではないだろうか。そんなに売る物があるか? と思うほどの充実した品揃えだ。
・プリントTシャツ
もっとも印象に残る商品はTシャツ。「脱獄囚」とか「模範囚」などの文字が入ったTシャツが、100着以上飾られている。大人サイズのものだけでなく、子ども用のTシャツまである。我が子に「脱獄囚」というTシャツを着せるかどうかは微妙なところ……。
・お菓子
品揃えが多いのはお土産用の菓子類。中身はさまざまだが、「網走監獄から帰りました」とか「網走監獄 見るにはいいが入っちゃいけねえ」とか。中身が何かさっぱり想像つかない。インパクトはあるんだけど。
・ボクサーパンツ
あとは意外に多かったのがボクサーパンツ。「模範囚」や「脱走」などの文字がプリントされている。もしもロマンチックなタイミングで男がこんなプリントパンツを履いていたら、相手はかなりドン引きするだろう……。これらの商品は博物館だけでなく、駅や空港の土産物屋でも販売されている。
・網走らしい注意書き
最後に、空港で見かけた注意書きがかなり網走らしく感じられた。それは、機内への手錠の持ち込みはできないというものだ。手錠もまた刑務所関連で販売されているグッズのひとつ。たしかに機内に持ち込んで何かあったら大変だ。土産で買う場合は、預けなければ持ち帰ることができない。それなら販売しない方が良いような気もするのだが……。
それにしても、土産物の大半が刑務所絡みのものとは。網走ならではの特権か、でもちょっと頼りすぎじゃないかなぁ……。
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼ごまだれきな粉餅「網走監獄から帰りました」
▼差し入れ羊羹
▼包装紙が昔の新聞のデザイン
▼「出所祝い」のクリアファイル。仕事で使ったら驚かれそう
▼プリントパンツ「脱獄逃亡中」
▼場面によってはドン引きされそう
▼お土産の手錠は航空機内に持ち込むことはできない