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冷たくて、甘くて、お口の中でとろけるアイスクリームは、私たちを幸せにしてくれる存在だ。しかし、ときに非情な一面をみせることもある。それは、冷凍庫から出したてのカッチカチのとき! 「いただきま〜す」とアイスクリームにスプーンを差し入れると……ガチン! まだ固すぎてアイスがすくえない!! もどかしく表面をガリガリ削りつつ、私たちにできるのは溶けるのを待つことのみ……。

だがしかし! 今回紹介するアイテムを使えば、カッチンコッチンの固いアイスクリームだって、楽々とすくえてしまうのだ!! これさえあれば、もうアイスを前に己の非力を嘆くことはないのである!

・冷たくて、固いアイスクリームを楽しみたいのに……

前述の通り、冷凍庫から出したばかりのアイスクリームはカッチカチ。無理矢理食べようとしても、スプーンがひん曲がったり、手を痛めたりとロクなことが起こらない。溶けるまで待ったり、スプーンやお店で使うようなスクープ温めて使ったりと悪あがきをするしかないのだが、冷た〜くて、固〜い食感を楽しみたい人だって多いはず!

1人分の小さなカップならともかく、ファミリータイプの大型容器から食べる分だけすくうときは、さらに焦る。なぜなら、食べない分まで溶かして、また凍らせるなんて風味が落ちそうではないか!

・悩みは世界共通

この “アイスクリーム問題” に悩むのはアメリカでも同じ。エンジニアのマイケル・チョウさんも、固いアイスクリームと格闘するたびに「もっと簡単にすくう方法があるはずだ!」と考えていたという。

そして2年の構想期間を経て、この度「冷たいアイスクリームを簡単にすくえるアイテム」を完成させたというのだ。その名も『Midnight Scoop』! 深夜に試行錯誤を重ねて作られたことから、この名前を付けたとチョウさんは説明している。

・従来のアイスクリームスクープは手首を痛めてしまう

現在、一般に流通しているアイスクリームスクープは、数十年前に登場して以来デザインが変わっておらず、手の力だけを使う設計なので手首を痛めてしまうというのだ。

・新しいハンドルのデザイン

そこでチョウさんは、腕や胸の力を生かすことで、手首に全く負担をかけないデザインを考案。手のひらでハンドルの端を握って前に押しだすようにすれば、手首を真っ直ぐにしたままで楽にアイスクリームをすくえるのだ。その秘訣(ひけつ)は、ハンドルのカーブにあり。ちなみに、右手でも左手でも使える設計となっている。

・アイスの形も完璧!

またこのスクープは先が軽く尖っているため、アイスクリーム表面への差し込みもスムーズ。その上、後方部が分厚く、深くなっているので、クルリンときれいな球形のアイスクリームをすくい取ることができるという。やはりアイスクリームが丸いと嬉しいものだ。

・10月3日までは30ドル

クラウドファンディングサイト「KICKSTARTER」にて、支援者を募集している『Midnight Scoop』は、2014年10月3日まで1つ30ドル(約3000円)で購入できるということだ。本格的に製品化された後は、1つ50ドル(約5000円)になるので、「欲しい!」と思った人は値段が上がる前に購入することをおススメする。

本格的な秋を迎える今、アイスクリームを食べるには少し季節外れかもしれない。しかし、夏のアイスクリーム消費量がハンパない人は、来年の夏に備えてみてはいかがだろうか? 夏が来るのが楽しみになりそうだ。

参照元:KICKSTARTER(英語)
執筆:小千谷サチ

▼こちらがチョウさんによる紹介動画だ!

▼このハンドルが誕生するまで2年かかったのだとか
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▼全く力を入れなくても、ホラこの通り!
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▼各色用意されており、この他にも金色やピンクなんかも
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▼一見普通のアイスクリーム用のスプーンのよう
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▼手首を真っ直ぐにしたまま使える
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▼YouTube版