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2003年のデビューから約11年半、SOUL’d OUT(ソウルドアウト)が解散した。ヒップホップともR&Bとも言えない、独特な音楽ジャンルでシングル20枚、アルバム6枚を世の中に送り出した、3人組ユニットである。

SOUL’d OUT……。メディアへの露出が極端に少なかったが、日本語ラップ・ジャパニーズヒップホップが流行する中、『ウェカピポ』で鮮烈デビューしたことを記憶している人は多いはずだ。11年半、ファンは彼らの何を支持していたのか? 答えを探るべく、7月中旬に行われた解散ライブに来たファンに話を聞いて、その後のライブに参加してきたぞ!

・とにかく独特でミステリアス

解散ライブは新木場スタジオコーストで行われた。男女比はほぼ半々で、若干男性が多いかな? という感じだ。年齢層は低くはなく、30代以上の人が多い印象だ。さっそく話を聞いてみると、曲にオリジナリティがあり、独特な世界観がいいという意見が圧倒的に多かった。

特に気になったのは、「曲も存在感もミステリアスなんですよね」という意見である。「普通とはセンスが違いすぎて、正直ついていくのがやっとだけどかっこいいんです!」という人もいた。どうやら、このあたりにヒントがありそうだ……。

・意味も聞き取りも、難解な歌詞が多い

彼らの多くの曲は、ラップだということを差し引いても、一度聞いただけでは聞き取れないものが多いという。日本語と英語を独自にミックスしていることもあるが、歌詞カードを見なければ歌詞さえ満足に聞き取れないのだ。

歌詞カードを目で追い、フレーズを頭に入れても「どういう意味だ?」となることもしばしばで、自分なりに曲の意味を理解するのに非常に時間がかかるアーティストなのである。ただ、その「謎解き作業」がファンにはたまらないらしい。

・ジョジョの荒木先生も評価するセンス

SOUL’d OUTがハイセンスかどうかは個人の価値観にもよるが、独特な世界観で絶大な人気を誇る、「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦先生も、作中に彼らの曲名を付けたキャラクターを登場させたり、ジャケットを書き下ろしたりと交流がある。

しかも、日本語曲を元ネタにしたキャラクターはSOUL’d OUTが初であり、荒木先生が彼らの世界観や価値観にシンパシーを感じていたことは想像に難くない。ジョジョシリーズも、一度読んだだけでは理解するのが難しい漫画である。そういった独特なセンスが彼らにはあり、それがファンを惹きつけていたらしい。

・SOUL’d OUTと「謎かけ」とファンの「謎解き」だった

大袈裟にいえば、意図的かどうかは不明だが、彼らはファンに曲を通して「謎かけ」を続け、ファンはそれをどうにか理解しようと努めていた11年半だった。ライブ中もMCはほぼなく、全38曲の謎かけがよどみなく続いた。

残念ながらSOUL’d OUTは解散してしまったが、彼らの曲がこの世に残り続ける以上、謎かけは続いて行くし、ファンの謎解きも終わらない。ソロになった彼らの、今後の活躍に期待したい。

参考リンク:SOUL’d OUT オフィシャルサイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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