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大手酒類メーカーの「キリンビール」は、2013年5月14日より今までにない新ジャンル『キリン 澄みきり』を発売しました。

・力強く澄みきった味
『キリン 澄みきり』はその名の通り、麦100パーセント(麦芽・大麦・大麦スピリッツを使用)なのに、澄みきった味を実現しています。公式サイトには「力強く澄みきった、飲み飽きないうまさが特長」と掲載されていますが「力強く澄みきる」という感じを確かめてみるべく、プロに飲んでもらうことにしました。

・開発者も不可能と考えていた
実はキリンの商品開発研究所のチームも、「常識的に考えると、麦100パーセントの新ジャンルを澄みきった味わいに仕上げるのは不可能」(公式ページより引用)と考えていたそうです。麦100パーセントですから、ボディの強い味わいに仕上がるはず。それを澄みきらせようというのですから、まさしく「不可能」といっても過言ではないでしょう。

・あらゆる醸造の可能性からレシピを完成
開発チームはあらゆる醸造の可能性を考え抜き、レシピを完成させました。そして出来上がった試作品に、チーム一同は衝撃を受けたそうです。コンセプト通りに澄みきった商品に仕上がったからです。

・非常にピュアでまったく重さを感じない
『キリン 澄みきり』の味に関して、世界のビールを提供する「British Pub&Bar クルラホーン」の中原店長に意見を求めました。ビールを専門的に扱う彼によれば、『キリン 澄みきり』は「非常にピュアな麦の味がして、重さを感じない」そうです。

・ビールに劣らない良い苦味
ですが、「ビールに劣らない良い苦味を持っています」とのこと。つまりただ澄みきっているだけではないようです。「キリンラガービール」伝統のホップや「一番搾り」の麦など、キリンが培った素材や製法が活かされているからこそ、感じられる苦味なのかもしれません。「力強く澄みきる味」の力強さは、これらホップや麦に由来するものではないでしょうか。

・3~5度がもっともピュアに感じる
また、違う温度で飲み比べも行いました。そうしたところやや高めの温度(10度前後)で飲むと、苦味とアルコール感が強く感じられました。一方、氷を使って急冷した場合、苦味とアルコール感はグッと抑えられ、『キリン 澄みきり』の持つピュアな印象はさらに強まったのです。「おそらく3~5度で飲むのが、もっとも良いかもしれませんね」と、中原店長は説明。冷蔵庫から出したときのもっとも冷えた状態が、3~5度になります。

・口の薄いグラスで飲むと、口当たりもスッキリ
さらに、グラスに注いで飲むと口当たりがスッキリすることもわかりました。よく冷えた状態で、口の薄いグラスにあけて飲むと、『キリン 澄みきり』の持ち味が最大限に引き出されるのではないでしょうか。ちなみに中原店長は「暑い日に冷やして飲むのが良いかもしれませんね」と、飲むシチュエーションについても話しています。

・発売開始から一週間で100万ケース
ちなみにこの商品、発売開始からわずか一週間で100万ケース(大びん換算)を出荷したそうです。当初の生産目標を大きく上回る売れ行きで、すでに3割増産する予定なのだとか。ここまで高いクオリティの新ジャンル『キリン 澄みきり』が出たのですから、新ジャンルの評価は今後さらに上がっていくのかもしれません。

Report:フードクイーン・佐藤
取材協力:British Pub&Bar クルラホーン
参考リンク:キリン『キリン 澄みきり』

▼キリンが開発した新ジャンルのアルコール飲料『キリン 澄みきり』
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▼理想的な飲み方は3~5度に冷やし、口の薄いグラスに注ぐ
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▼世界のビールを提供する「クルラホーン」の中原店長
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