人類にとって最後にして最大のフロンティア「宇宙」!! かつてはアメリカと旧ソビエトが競い合って宇宙事業を進めていた。
そのNASAと旧ソビエトが開発し、現在の宇宙事業のいしずえとなったテクノロジーが、日本で展示されているのをご存知だろうか。そこには世界に1台しかない機体が何台もゴロゴロ! しかもモノによっては至近距離でじっくり見ることができるぞ。
そんな夢のような場所は一体どこにあるんだ!? 東京でもない、大阪でもない。石川県の「宇宙博物館コスモアイル羽咋」である。
■宇宙博物館コスモアイル羽咋
石川県能登半島にある羽咋(はくい)市。人口2万4000人にも満たない地方都市である。羽咋は少なくとも江戸時代からUFOが頻繁に飛来していたそうで、UFOの町と呼ばれている。そのためこの博物館にも大変力が入っているようだ。ちなみにこちらはNASA特別協賛施設とのこと。マジか!
■NASAやソビエト開発の機体がいっぱい! 実際に宇宙から帰還したものも!!
コスモアイルのロビーは完全に地方の公民館だ。しかし、展示室に入ると……宇宙キター!! NASAやソビエトが開発した宇宙船や衛星などが所狭しと並んでいる。
たとえば展示品には
・マーキュリー宇宙船(米)
・ヴォストーク宇宙船(ソ)←宇宙から帰還した本物!!
・ルナ/マーズローバー(米)
・モルニア通信衛星(ソ)
・アポロ司令塔(米)
・ルナ24号(ソ)
などなど!
ルナ/マーズローバーは0号機、モルニア衛星やルナ24号はバックアップ機とどれも実物。本物であることを証明する書類だって展示されているぞ。
ヴォストークにいたっては、本当に宇宙に行って地球に帰還したものだという。機体についた焦げ跡や傷跡も至近距離で見ることができる。これが宇宙に行っていたんだなぁと思うと心揺さぶられるようだ。まさにロマン! 宇宙ロマンだ!!
レプリカの展示品も実物と同じ素材で作られた本物志向である。ほかにも宇宙服、NASA御用達のオメガ・スピードマスター、NASA元長官の本物の制服なども見ることができる。これは国立の大きな博物館で展示するレベルではないのか!? 羽咋スゴイやん! NASAもソビエトも粋やん! いろんな意味で胸アツくなるぞ!!
■謎の宇宙人「サンダーくん」
コスモアイル羽咋には「サンダーくん」という宇宙人がいるらしい。彼は決してゆるキャラではない。アルバイト職員である。聞けば、以前、能登に不時着し、今は宇宙に帰るお金を貯めるためにバイトをしているのだとか。外に出たら普通に雪かきしてて笑った。
コスモアイル羽咋ではこのほか、NASAの宇宙プロジェクトの資料など普段見ることができない貴重な資料の閲覧も可能。また展示室内の写真撮影も自由だ。こんな施設はなかなかないのではないだろうか。宇宙に少しでも興味がある人なら一度は訪れてほしい場所である。
参考リンク:宇宙博物館コスモアイル羽咋
Report:沢井メグ
▼コスモアイル羽咋・展示室
▼マーキュリー宇宙船(米)は本物と同じ材料で作られたレプリカだ
▼ヴォストーク(ソビエト)は本物。こちらは実際に宇宙に行って地球に帰還してきたものだ
▼大気圏突入時の焦げた跡や傷、これはアツい!!
▼めちゃめちゃ近くで見れます
▼ソ連のモルニア通信衛星、こちらは本機に問題が発生したとき用のバックアップ機である
▼ソ連のルナ24号、羽咋に来るまで国外にはイラスト以外一切流出しなかったという貴重な機体である
▼本物であることを示す証明書
▼アメリカのルナ/マーズローバー
▼バイキング探査機(米)
▼NASA御用達のオメガ・スピードマスター
▼アメリカ・ソ連の宇宙プロジェクトに関する資料も閲覧できる、かつての国家機密かも!!