うどんはそばと人気を二分する国民食だ。諸説あるがうどんは鎌倉時代に中国から製麺方法が伝わったのが始まりだといい、その後日本中に広まった。香川県の讃岐うどん、秋田県の稲庭うどんなど地域によって麺や具材にも特徴がある。
元の製麺技術を伝えたという中国でもうどんは日本料理の代表とみなされている。日本語で「ウドン」と言っても通じるくらいである。
そこで「日本風うどん」を発見。わざわざ日本推しとは一体どんなものなのだろうか。頼んでみたところ、なんとトンコツスープに入って出てきたのである。
記者がうどんを注文したのは上海の虹口区にあるオシャレ喫茶店だ。こちらの街は戦前は日本人街として栄えていたそうだ。
そこで20元(約250円)の「日本風うどん」を頼んでみた。細めのうどんに具材は牛肉の薄切り、えのき、きぬさやと完全に肉うどんだ。しかし全体的にとんでもない違和感がある。スープが白く濁っているのだ。トンコツスープのにおい。しかも、ラー油までかかっている。
ダシのきいた黄金色の透明スープを期待していただけにこのガッカリ感は尋常じゃない。どうしたんだ中国!! いや、どうしたんだオシャレ喫茶!!
しかし、一口食べてみると……あれ、結構イケてる? 意外と美味しかったのである。
味は悪くない。だが、麺はつるつる、スープはシャバシャバであるせいか、スープがラーメンのように麺に絡んでくれない。その点に決定的な違和感を感じてしまう。
やはりうどんにはダシがしっかり効いたつゆ、トンコツスープにはラーメンがベストな組み合わせなのだろう。
だが、隣の席に座った中国人の子どもは同じものを美味しそうにガツガツすすっていた。中国人の口には合うようだ。
ちなみにトンコツうどんは日本でも和食チェーン店「なか卯」で以前提供されていたことがあるそうだ。この店の店主はなか卯でアルバイト歴があったのかもしれない。
photo:Rocketnews24.
▼確かにうどんである
▼店内は妙にオシャレだ