初詣のご予定はすでにお決まりだろうか? 都内の方でまだ何も考えていないという方には、是非おすすめしたい初参りのプランがある。それは、ひとつの社に参るのではなく、10の神社を訪ねるというものだ。
東京都には、「東京十社(とうきょうじっしゃ)」と呼ばれる10の社が定められており、いずれも格式のある神社として有名である。本来は10月10日の「十社巡りの日」に訪ねるのが良いようなのだが、正月のお休みを利用して、足を運んで頂きたいものだ。
もともとこれらの社は、1868年(明治元年)に明治天皇が氷川神社を勅祭社(ちょくさいしゃ)に定め、続いて東京近郊の主だった神社を准勅祭社に定めたのが始まりである。勅祭社とは、祭礼に際して天皇が勅使を遣わされる神社のことである。当時、「東京の鎮護と万民の安泰」を祈るために設けられた制度であったが、3年後に廃止となった。
後に関係神社の協議により、「東京十社巡り」が企画されるようになり、現在に至っている。以下がその10の社である。
■ 東京十社
根津神社 文京区根津1-28-9
芝大神宮 港区芝大門1-12-7
神田明神 千代田区外神田2-16-2
日枝神社 千代田区永田町2-10-5
亀戸天神社 江東区亀戸3-6-1
白山神社 文京区白山5-31-26
品川神社 品川区北品川3-7-15
富岡八幡宮 江東区富岡 1-20-3
王子神社 北区王子本町1-1-12
氷川神社 港区赤坂6-10-12
これらすべての神社を1日で参ろうと思うと、電車や地下鉄の乗り継ぎで意外に時間がかかる。私(記者)は友人の病気の平癒を願って、10の社を参ったのだが、朝8時頃に出かけてすべてのお参りを済ませたのは夕方16時頃だった。大変時間と労力を要する。
しかしいくつもの社に足を運んで、何度も手を合わせてお願いをしているうちに、清々しい心持ちを感じることができたのである。それが何のかはわからないのだが、ただ行って帰るだけのお参りとは、明らかに違ったと言えるだろう。
2012年を特別な思いで迎えたいという人は、十社巡りに挑んでみてはいかがだろうか。
参照元:富岡八幡宮 十社巡り