世界中で人気を博しているアップルの『iPad』(アイパッド)。発売からけっこう経っているのに品薄状態が続いており、3Gバージョンは入荷まで2週間待ちが普通だという。WiFiのみのバージョンは比較的手に入りやすいようだが、それでも1週間は待つようだ。

『iPhone 4』を購入したかったものの手に入れる事ができなかった私(佐藤記者)は、どうにかお金を捻出(ねんしゅつ)してWiFiバージョンの『iPad』を入手。ノートパソコンは持っているものの、次世代の機器をどうしても手に入れて体験したかったのである。

16ギガ版といえど、それでも5万円程度する。私の少ない収入で5万円の出費は非常に厳しい。それでもどうしても触れておきたかったのである。しかし、私は『iPad』を売ってしまった。その理由をここに記したい。

・借金の返済のため
分割払いで購入した品物の月々の支払いをするにあたり、どうしてもお金が足りない事に気がついた。ローンはするまいと思っていたが、いろいろと買っていたらドンドンと増えていってしまった。さすがに毎月4万円の支払いは痛い。『iPad』を分割払いでカード購入したのも悪かった。支払いができなくなってしまうのが怖くなった。

・結婚式のご祝儀のため
こういうお金がないときに限って結婚式が続くもの。7月だけで2件の結婚式があり、ご祝儀の支払いをするとそれだけで6万円の出費。このままでは死んでしまう。しかしご祝儀をあげないわけにもいかない。

・友だちとの飲み会のため
いつも引きこもりのため友だちがいない私は、この夏はできるだけ外出しようと決めていた。飲み会は1回につき3500~5000円かかる。飲み会のお誘いメールが届くたびに嬉しくなるが、サイフはさびしくなっていった。

・電話代の支払いのため
ケータイで話す機会が多くなり、毎月のケータイ代が1万円を超える月が増えていった。6月の支払いは2万円超えだった。支払いの延滞はよくある事。このままではケータイを止められてしまうかもしれない。

・ガスが止められた
ガスが止められてしまい、急いで支払って栓(せん)を開けてもらった。このままでは生活ができない。とにかく光熱費の未払いは死活問題なので最優先にしたい。

『iPad』を売った5つの理由は非常に切実なものだ。お金がないのに安易に手を出してしまった私の責任だが、このようなかたちで『iPad』を売る事になるとは思いもしなかった。今後は計画的にお金を使っていきたいと思う。