よく、「日本で地震が起きない場所はあるか」という話を聞く。結論から言うと、日本に地震が来ない場所なんかない。それは気象庁もハッキリと断言していることだ。
地震の正確な予報はまだできないと言うが、国の機関が「地震予測地図」を公開している。ということで、地図を見てみたところ……日本列島、濃い色で覆われていた! とくに太平洋側なんて真っ赤っかだ。あなたの地域はどうだろう? さっそく確認してみよう。
・「J-SHIS」の地震予測地図を確認してみた
この地図を公開しているのは、独立行政法人防災科学技術研究所。地図の名前は、地震ハザードステーション「J-SHIS」だ。「J-SHIS」では、震度ごとに見ることができる「確率論的地震動予測地図」などさまざまな地震に関するデータを無料で閲覧可能。iOS と Android のアプリにも対応だ。
・震度5強以上に設定すると
「確率論的地震動予測地図」とは、国の地震調査研究推進本部によると、「地震発生の長期的な確率評価と強震動の評価とを組み合わせた」ものであるそう。「J-SHIS」では、30年間に強い揺れに見舞われる確率を表した地図を見ることができる。
まずアプリ版で、「震度5強以上」に設定し、日本地図を見てみると、全国的に濃い色だった。とくに太平洋側の多くの地域が高い確率を示す赤い色だ。ピンポイントで新宿を検索してみると……ひええええ! 新宿どころか、関東平野真っ赤っか! 26~100%と幅はあるものの、何かの間違いじゃないかと思うくらい真っ赤なのである。
・活断層もチェックできる
「J-SHIS」では予測地図のほか、Web版、アプリ版ともに地図に活断層レイヤーをかけることができ、日本に分布する活断層の場所もチェックできる。
断層ごとに地震活動モデルなど細かいデータも見ることができるが、まずは、お住まいの近くにあるかどうかだけでも、確認しておいた方がいいかもしれない。
・日本に地震がない場所なんてなかった / 用心して損することはない
Web版ではかなり専門的なデータも公開しているが、この地震予測地図を見るだけでも防災や減災を考えるきっかけになるのではないだろうか。
予測地図の確率は1ケタ台の地域もあるが、決してゼロではないことは覚えておく必要があるだろう。日本のどこに行っても地震のリスクとは背中合わせだ。この国に住み続けるのなら、普段から防災グッズや避難場所の確認、地震が起きてしまったときの行動を頭に描いておいた方がいいと言えるのではないだろうか。
参照元:「J-SHIS」、J-SHIS(iOS、Android)、気象庁、地震調査研究推進本部
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
Screenshot:J-SHIS
▼こちらがWeb版。専門的なデータを見ることができる
▼アプリ版は「地震予測地図」がメインと言ってもいいだろう。操作もシンプルである
▼震度5強以上で設定するとこうなった。ひえええ……
▼関東平野、真っ赤やん
▼活断層のチェックもできる。活用して万が一に備えたい