私が子どもの頃に大人の女性が施していたマニキュアは、ごく限られたカラーバリエーションで、単純に爪全体に塗るだけというごくシンプルなものでした。それが今や、ジェルネイルやスカルプチュア、ネイルサロンでの本格的なネイルアートなど、革新的な進化を遂げ、現代女性たちのオシャレに欠かせないアイテムとなっています。

女性がネイルを楽しむ一方で、男性陣の中には「料理しなさそう」や「手をきちんと洗っているのか衛生面が気になる」、「色にもよるけど魔女みたい」など、手厳しい意見を述べる人も存在します。さらには、「マスターベーションしていないのか?」と、素朴な疑問を投げかける男性もいました。たしかに長く鋭い爪では、支障をきたすこともあるでしょう。

ところで女性陣も男性の爪に思うところがある、ということをご存知でしたか?先日OLをしている女友達が、こんなことを言っていました。「職場の男性上司が、新婚だというのにいつも爪が伸びている。結婚早々セックスレスではないのか?」と。忙しくて、たまたま爪を切っていなかっただけかもしれませんが、友人は「誘惑のチャンス!」と、勝手な解釈で鼻息を荒くしていました。

また前に参加したコンパにて、爪を短く切り揃えている男性が、「いやらしいわね!」や「やる気満々なんでしょ」と、女性陣からからかわれているシーンに遭遇したことがあります。これまた、たまたま爪を切った翌日にコンパがあっただけかもしれませんが、参加女性たちからは「お持ち帰りすることしか考えていないのね!」と、誤解されてしまったようです。いや、誤解ではなく、本当にやる気満々だったのかもしれませんが。

こういった話を聞くと、男性としては「勝手なことばかり言いやがって!」と腹立たしい気分になるでしょう。しかし男性が女性のネイルアートを見て、「マスターベーションしていないのか?」と思うように、女性もまた男性の爪から、セックス頻度を連想してしまうものなのです。

そこで、これを逆手にとってみてはいかがでしょうか? たとえば職場において、「営業部の○○クンは、素人どころか玄人も知らないかもね」などと女子社員に童貞疑惑を持たれている男性は、常に爪を短く切り揃えておくように心がけましょう。「童貞かと思っていたけど、定期的にセックスをする相手がいるのね」と、考え直してもらえるはずです。

コンパや飲み会では、がっついていると思われないように、敢えて爪を伸ばして参加してもいいでしょう。ただし「がっついていない紳士的な男性ね」と思われて、即日お持ち帰り出来た場合は、実際の行為に支障が生じてしまいます。女性がシャワーを浴びているうちにこっそり切るというのも情緒がありませんね。急場では一工夫が必要かもしれません。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子