先週紹介した、マレーシアの首都・クアラルンプールにたたずむ元祖アキバビル「インビ・プラザ。歴史はあれど、崩壊寸前のうらぶれようで残念無念。

そのインビ・プラザの裏手にそびえる最先端の電脳ビルが、今回ご紹介する「ローヤット・プラザ」だ!

KLモノレール「インビ」駅から徒歩5分。ピカピカに磨きこまれた床、明るい通路、垢抜けたお店……。中近東のスラムみたいなインビ・プラザとは比較にならない美しさ、巨大さ。フロアごとにPC、携帯電話、ゲームとわかりやすく区分けされ、若者たちが行き交っている。これだよこれ……と、人波をかきわけていたそのとき、目の前にアジアのスーパースター・ジャッキー・チェンが!

日本では木こりみたいなおっさんから、いつの間にかAKB48に変わっていたウィルス駆除ソフト「カスペルスキー」のイメージキャラ。ここマレーシアではあのジャッキーがつとめている。参考までに、隣のコンビニ店員みたいな兄ちゃんはバトミントンの有名選手だ。

携帯端末フロアにはシムロック外し専門店がズラリと並び、ネットを介したUSBインチキテレビアダプタも堂々と販売されている(世界の有料チャンネルのほか、日本の地上波も映りますよ)。だが、ここには肝心なものがない。そう、コピーソフトがどこにも売ってないのだ!

それらしい店はある。PS3やXBOXを売る店のカウンターに、何気なく置かれた小さなアルバム……でも、それだけじゃないはず。

そもそも、PC用のパッケージソフトが売られている姿をまるで見かけない。ホンモノを売る店がないのに、皆、どこでソフトを手にいれてるの? 謎は深まるばかり……。引き続き、調査を続行します!
(取材・文・写真=クーロン黒沢

▼ジャッキー主演のカスペルスキーCM。

▼ローヤットプラザ。でかいです


▼床がテカテカ光ってます。キレイ!


▼ケータイ関連の店はタイより充実


▼海賊ネットテレビ受信装置